広島・菊池涼 メジャーでは外野も視野 代理人が万能ぶりアピール「準備している」

 米大リーグの球団幹部や監督、代理人らが一同に会するウインターミーティングが9日(日本時間10日)、サンディエゴで開幕。広島からポスティングシステム(入札制度)を利用して大リーグ移籍を目指す菊池涼介内野手(29)が内外野をこなす万能選手として、メジャー球団に売り込みをかけていることが明らかになった。

 交渉解禁から1週間。菊池の代理人を務めるマイク・シール氏はここまで約10球団と接触したことを明かしながら「今は横一線という感じです。まだFA市場が本格的に動いていない。辛抱強く待っている段階です」と説明した。

 菊池の最大のセールスポイントは二塁で7年連続ゴールデングラブを獲得した守備力だ。同氏は「日本一の二塁手、いや、世界一と言われたこともある」と胸を張る一方で“現実”もしっかりと見ている。

 「過去5年のデータを見てみると、複数のポジションを守ることができる選手の需要が飛躍的に高まっている」と同氏。「リョウスケは身体能力の高い選手。もちろん、理想は二塁ですが、多才なことを知ってもらうために遊撃手などの他の内野のポジション、外野を守る準備もしている。柔軟性は存在価値を上げる。より多くのチームの関心を集めることにもつながる」と話した。

 今季は138試合に出場して打率・261、出塁率・313、13本塁打、48打点、14盗塁。打撃の弱さを指摘する声もあるが、同氏は「36二塁打はセ・リーグ3位。ボールを捉える能力は高いし、走力もある。広島では丸や鈴木の前を打って得点機を演出してきた。チームに活力を与える選手でもあり、人間性も素晴らしい」と力説した。

 同氏が比較の対象として挙げたのは、パイレーツのフレイジャーとフィリーズのC・ヘルナンデスだ。どちらもチームの正二塁手だが、前者は外野も守り、後者は遊撃も務めるバイプレーヤー。「リョウスケはメジャーでプレーできる力をもっている」交渉期限は日本時間の1月3日午前7時。『どこでもこなす』を売り文句にシール氏が菊池のメジャー契約に向けて全力を尽くす。

 また、巨人から同制度でメジャーを目指す山口俊投手(32)については、レンジャーズが先発と抑えの実績を高く評価。ダイヤモンドバックスからFAになった平野佳寿投手(35)に元所属球団含むメジャー6球団が興味を示していることも分かった。

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