イチロー氏、選手指導に意欲「何か見せてほしいと言われれば、もちろんやる」

 米大リーグ、マリナーズは30日(日本時間5月1日)、3月21日に東京ドームで行われた開幕第2戦の後に現役引退を表明したイチロー氏(45)が再び、球団の会長付特別補佐に就任し、今後はインストラクターとして選手指導の役割も果たすと発表した。

 上はアンダーシャツ、下はユニホームのパンツ。愛用するビモロのトレーニングシューズを履いたイチロー氏が室内練習場に向かった。昨季5月に就任した「会長付特別補佐」の肩書に加え、メジャーや3Aの選手たちを指導する「インストラクター」としてマリナーズに戻ってきた同氏。室内での行動を問われると「まず、僕が体を作らないと。できてないのでね、だから今日はその第一歩です」と答えた。

 昨年5月にベンチ登録メンバーから外れ、フロント入りした後は選手復帰を目指してチームに帯同し、試合前のチーム練習にも参加していた経緯がある。しかし、この日は「去年みたいなことはもちろんない」ときっぱり。「ただ、まだ動けるのでね、じゃあ、(選手から)何か見せてほしいと言われれば、もちろんそれはやる。その準備はね、体の準備はね、去年とは全然違いますけどね」と、言葉だけでなく、体を使った“模範プレー”で選手たちの理解を深める指導法をイメージしていることを明かした。

 「だから、投げて、打って、トレーニングして、ですね」。

 現役時代は試合時間から逆算して行動し、メジャー界で“準備の人”として知られた同氏らしい初日だった。

 この日は自身のトレーニングだけでなく、首脳陣のミーティングや打者ミーティングにも参加した。東京ドームで一緒に戦った選手たちとも再会し、室内練習場からは同氏の笑い声が漏れ伝わってきた。「(引退後に)時間がたって全然知らない選手たちとそれをするのと、一緒にやっていた選手と、また違う形だけど一緒にいられる、うーん、いられるというのは違うかな」と、いろんな思いを巡らせながら「何ができるかも分からないんだけど、同じチームで可能性を探るのはそりゃ楽しいでしょ」と声を弾ませた。

 マリナーズが遠征中は本拠地から約60キロ南に位置する3Aタコマのメーン球場にも出向き、指導にあたる。「すごい楽しみです」。選手指導だけでなく、チーム編成のトップでもあるディポトGMや、サービス監督のサポート役としても大きく期待されている。奇しくも日本では元号が「平成」から「令和」に変わった日にイチロー氏が新しい道を歩み始めた。

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