ダルビッシュのトレードは勲章 託された「優勝請負人」

 レンジャーズのエース、ダルビッシュ有投手(30)がマイナーの3選手との交換でドジャースに移籍したと7月31日、両球団が発表。ダルビッシュ自身も覚悟していたトレードは現実になったが、今回の移籍はキャリアの中でも勲章といえる。

 メジャーではシーズン中に上位チームが将来有望な若手と引き換えに、低迷するチームから優勝請負人として主力を獲得するトレードがある。昨季は抑え投手のチャプマン(ヤンキース)がカブスに移籍し、108年ぶりのワールドシリーズ制覇に貢献した。

 ダルビッシュはトレード候補に挙がっていた先発投手では屈指の実績を誇り、全米で去就が注目されていた。今季終了後にはフリーエージェント(FA)になり、数カ月間の“レンタル移籍”の意味合いが強いにもかかわらず、ドジャースに獲得を望まれた。

 不振のチームから強豪に変わり、勝ち星は伸びることが見込める。本人が「(バットの)先っぽでも、ちょっと泳いで打っても、上がっちゃうと(打球が)落ちてこない」と言うように、打者有利とされるアーリントンから本拠地が移ることも追い風になる可能性がある。順調に活躍すれば、既に巨額の契約が予想されているオフの交渉へ、自らの価値をさらに高められる。

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