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【スポーツ紙・夕刊紙8紙合同企画】本気のタラレバ!70回記念特別企画 オールスターARIMA!

 「もし過去の有馬記念優勝馬たちが集まったらどんなレースになるか…」。第70回有馬記念を前に、スポーツ紙・夕刊紙による8紙合同企画では「PLAY ARIMA!」として、各紙が歴代の有馬記念優勝馬を選出し、実際にレースをしたら、どのような展開になるかを記者が予想します。

 島田記者は「まさにドリームレース!」と意気込み、ほのみ記者は「これを当てるのは至難」と絶叫。夢のオールスターARIMAを制するのはどの馬か?

〝不死鳥〟グラスワンダーの有馬連覇

 今年で70回目を迎える有馬記念。連覇を達成した馬は4頭いるが、グラスワンダーほどドラマチックなV2を果たした馬はいないだろう。

 美浦・尾形充弘厩舎から1997年9月にデビューし、圧勝の連続で白星を重ねて朝日杯3歳S(当時)もレコードで制覇。翌春は右後肢の骨折のため全休となり、復帰戦は毎日王冠となった。希代の快速馬サイレンススズカ、後の凱旋門賞2着馬エルコンドルパサーとの対戦が実現し、いまだに〝史上最高のGⅡ〟と呼ばれる伝説のレースに。ここで5着に終わり初黒星を喫すると、続くアルゼンチン共和国杯も6着。評価は急落した。

世紀末の怪物の鮮やかな復活

 しかし、4番人気で臨んだ有馬記念でダイナミックな走りがよみがえり、1番人気セイウンスカイなどを退けて快勝。外国産馬による有馬Vは史上初。世紀末の怪物は鮮やかに復活した。そして、99年は好敵手スペシャルウィークと激闘を繰り広げる。両者の初対戦は宝塚記念。安田記念で2着に敗れていたこともありグラスワンダーは2番人気。だが、天皇賞・春に続くGⅠ連勝を狙った1番人気スペシャルウィークとのマッチレースに何と3馬身差で完勝し、改めて底知れぬ強さを見せつけた。

史上2頭目のドリームレース3連覇

 そして迎えた秋。グラスワンダーは体調が整わずジャパンCをパスして有馬記念へ。対照的にスペシャルウィークは天皇賞・秋、ジャパンCを連勝して、グラスワンダーへのリベンジを期して年末決戦に臨んだ。最後の直線はライバル同士の壮絶な競り合いとなり、馬体を並べて同時にゴールに飛び込む。わずかに外のスペシャルウィークが優勢に見え、尾形師も「負けたと思った」とレース後に述懐している。勝利を確信した武豊はウイニングランに向かう。ところが、写真判定の結果はグラスワンダーが1着。2頭の差は4センチ。スピードシンボリに次ぐ、史上2頭目のドリームレース3連覇が達成された瞬間だった。

 グラスワンダーは今年8月、30歳で天国へと旅立った。産駒のスクリーンヒーローがジャパンCを勝ち、その産駒モーリスも国内外でGⅠを6勝。怪物の遺伝子は今も脈々と受け継がれている。

本気のタラレバ!夢のオールスター有馬記念展開予想

(スタート)

井上「ゲートでジッとしていられないのはゴールドシップかな。出るには出るけど、行き脚はつかなさそう。好スタートはキタサンブラック」

島田「僕も抜群のスタートでキタサンブラックが迷わずハナへ立つと思います。番手にはイクイノックス。グラスワンダー、ディープインパクトなどが中団を形成。オルフェーヴルは出遅れて最後方からの気が…」

安藤「僕はゴールドシップが最後尾から堂々と運ぶのでは…とみます」

(最初のコーナーからホームストレッチ)

小林「キタサンブラックに続くのはイクイノックスでその後ろはグラスワンダー。あとは後方待機策で他馬の動向をうかがい、けん制し合う形でレースは進むよ」

松浦「キタサンブラックはいつもより後続を引き離してハナじゃないかな。ゴールドシップは行きたがりそうだね」

刀根「マツリダゴッホもある程度の位置からだと思います。ディープインパクトとドウデュース、オルフェーヴル、ゴールドシップあたりは後ろからでしょう」

  

(向正面)

井上「1000メートル通過は1分3秒前後かな。有馬記念史上最も遅かったのが昨年の1分2秒9だっけ?8頭立てで、先行馬1頭。そりゃ、こうなる。向正面で動くならゴールドシップかな」

島田「ドウデュースも我慢し切れない感じで位置を上げ、連れるようにオルフェーヴルも進出。ディープインパクトはまだ動かないのでは」

ほのみ「私もこのあたりでオルフェーヴルが進出してくると思います。万全のポジションで直線に向くはず」

(3、4コーナー)

刀根「逃げるキタサンブラックに好位勢、後方勢が一気に迫ってきて馬群がギュッと凝縮しそうですね」

小林「まくり合戦になり、前半のスローとは一転して高速ラップになるよ」

松浦「後方のドウデュース、ディープインパクトもこの辺でエンジン点火だね」

(最後の直線)

井上「急坂で前を行く組は脚が上がりそう。イクイノックス、オルフェーヴル、ディープインパクトが襲いかかり…」

ほのみ「異次元の末脚を繰り出すドウデュースが大外を猛追。さらにはオルフェーヴルも飛んできて」

安藤「直線は大きく外に広がる展開。逃げるキタサンブラックにゴールドシップは内から迫りゴール前は大接戦間違いなしですね」

今年のARIMAの結果はいかに…

 各世代から個性的なメンバーがそろった記念すべき70回目のグランプリ。史上5頭目、牝馬として初の連覇を狙うのがレガレイラだ。オールカマー、エリザベス女王杯を連勝し、4歳秋を迎えてさらに進化。3連勝で偉業達成を目指す。

 ドリームレース連覇を狙うのが、今年の宝塚記念覇者メイショウタバル。前走の天皇賞・秋は逃げて6着に敗れたが、府中の長い直線で上がり3F33秒1の末脚を使って0秒2差に粘った。名手・武豊を背に大一番でGⅠ2勝目をつかむか。

 昨年のダービー馬ダノンデサイル、今年の皐月賞馬ミュージアムマイルも勝機は十分。ラストランとなるジャスティンパレス、タスティエーラ、ジャパンC競走中止からの反撃を狙うアドマイヤテラなどライバル勢も多彩だ。

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