日大三が夏V3“小さなエース”が完封

 「高校野球西東京大会・決勝、日大三5‐0日野」(28日、神宮)

 11大会で決勝を行い、夏の甲子園大会2連覇を目指す大阪桐蔭、今春の選抜大会を制した浦和学院(埼玉)がともに2年連続での代表を決めた。

 2011年に全国制覇した日大三(西東京)や聖光学院(福島)前橋育英(群馬)作新学院(栃木)星稜(石川)も代表の座をつかんだ。 王者の貫禄だった。日大三が、3年連続16度目の夏切符。エース大場遼太郎投手(3年)が、勢いに乗る都立・日野をわずか2安打に封じた。

 「初球からどんどん振ってくるので、入りに気をつけた」。積極的な日野打線に対し、直球で内角を突き、外に逃げる低めのスライダーで翻弄(ほんろう)。決勝まで6試合で計75得点と伝統の強打は健在ながら、エースが“投”の存在感も見せつけた。

 身長167センチと小柄な体ながら、スタミナは抜群。この日も、最速143キロの直球は、九回まで140キロ台を維持した。「野球を始めてからケガをしたことがない」と“無事是名馬”を地で行くタフネス右腕だ。

 一流のノウハウが身についている。父親の仕事の都合で小6から2年間住んだ鳥取県で、ヤンキース・イチローも通うことで有名な「ワールドウイング」に足を運び、中日・山本昌、サッカー日本代表・本田らトップアスリートを目の当たりにする中でトレーニングに取り組み、粘り強い体の礎を築いた。

 生まれは大阪。小4から、桑田真澄(元巨人)を輩出した「八尾フレンド」、中2からはダルビッシュ(レンジャーズ)がOBの「オール羽曳野」に所属。一方で、進学校の大阪教育大付属平野中学出身で、文武とも“名門育ち”だ。ボーイズ時代の先輩が日大三に進んだことに影響を受け、上京してきた。

 夢舞台への切符を手にし、「済美の安楽君とか気になりますね。スピードでは勝負できませんけど」。故郷の関西で熱投を演じるつもりだ。

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