広島工、死闘制した!延長十四回に8点

 「高校野球広島大会・準決勝、広島工13‐5尾道」(25日、マツダ)

 広島工・沖本茂雄監督(47)は、驚きと喜びの交じった表情で振り返った。「初めてですね。大会中に選手の成長を感じるのは」。1戦ごとにたくましさを増す選手たちに、目を細めた。

 二回に一挙4点を奪われた。しかし誰一人、もあきらめる選手はいなかった。小刻みに得点を重ね、5‐5で延長戦へ。そして緊迫した試合の均衡を破ったのは、3番・宇佐美塁大内野手(3年)だった。

 延長十四回1死二塁から、左中間を破る決勝二塁打。ここまで7打席立って1安打のみだっただけに「不完全燃焼だったので、気持ちよかった」と笑顔を見せた。この一打が呼び水となり、相手の失策や小平のランニング満塁本塁打などで、この回一挙8点を奪った。

 今大会は6試合中4試合で2桁得点。その下地になっているのは、練習中に食べる丼1杯の卵かけご飯。栄養を補給しながら厳しい練習に耐え、体力、気力を培った。

 エースの踏ん張りも見逃せない。二回途中から登板したエース辻駒祐太投手(3年)。五回以降は無失点で、反撃を待った。「もう少し早く打ってほしかった」と笑いながらも、「野手も頑張ってくれてすごくうれしかった」とすがすがしい表情を見せた。

 11年ぶりの決勝進出。20年ぶりの夏の甲子園まで、あと1勝だ。沖本監督は「公立校の意地を、寄せ集めのチームがここまで頑張れるというのを見せたい」と腕ぶした。

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