【ボート】還暦になった昭和のイケメン・池田雷太&出本正博さん~62期同期の絆は永遠に~

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 還暦、定年、再雇用。遠い世界の話だと思っていたが、気づけばもう目の前。還暦とは、干支(えと)が一巡して誕生年の干支(えと)に戻ること。生まれ直し、人生の区切り、第二のスタートと位置づけられている。今年は60年に一度の丙午(ひのえうま)。年の始めから動きは激しく、国会の冒頭解散からの総選挙は60年ぶり。私が生まれた年以来なのか、とことあるごとに年齢について考えている。

 会社員ならそのポストに変化があり、社会の仕組みの中でも立場が変わる。昨年スマホのプランの見直しにふらっと立ち寄ったショップで、年齢も聞かれずちゃっちゃと60歳以降のお得なプランを提示された。人を見た目で判断するな。まだ59歳だわ。とりあえず何かシートに記入させて、「へぇ~、お若く見えますねぇ」みたいなやりとりをウソでもしなさいよ。な~んて、今どきの若い店員さんには通用しないか…。

 私はともかく、先に還暦を迎えた人たちの顔を思い浮かべると、古来の長寿祝いとは程遠い。見た目も動きも現役バリバリ。だが、一度立ち止まり、この先の人生について考える節目ではある。このところの私は、同世代や還暦の先輩に今後について相談しまくりだ。

 私が長く担当しているボートレースに定年はない。選手は3年ごとに登録更新を行い、身体能力や成績面で条件をクリアしていれば現役続行だ。今(2月16日)、宮島ボート場に昭和のイケメンが2人いる。60歳で現役の池田雷太と、一昨年5月、59歳で引退された出本正博さんだ。2人は62期の同期で同い年。私は20歳代から知っているが、2人ともめちゃくちゃ男前だった。先輩に連れられ初めてピットを見学した際、感想を聞かれた私が発した言葉は、「出本正博選手がカッコ良かったです」だった。うわっ、怒られる。と身をすくめた私に先輩(男性)は大きくうなずきこう告げた。「それでいい。選手に興味を持てたらこの仕事を続けていける」。以来私は、女性ファン拡大のため、ボートレーサーのカッコ良さを伝えることが任務だと勝手に心得た。

 そんな若き日の私は、「ボート界一のハンサム(当時はこっちが主流)。雷が鳴った日に生まれた男」という記事に出くわした。それが池田雷太。初めて会った日のことは、雷に打たれたように鮮明に覚えている。プロペラ調整を行う姿を発見し、「アレが池田雷太か」と衝撃を受けた。チラ見ではなくガン見。ロックオンされたまま目で追い続けてしまった。さすがに本人も気配を察する。遠くからじーっと見ている私に気づいた池田は、ニッコリとほほえんだ。やっぱり違うわ。見られ慣れている。本物の男前はそうなのである。

 この2つのエピソードは私の鉄板。今までもあちこちで書いてきた。広島出身の出本さんとはすぐに仲良くなれたが、東京支部の池田とは年に一度会うか会わないか。それが知り合って10年、20年とたつうちに、いつしか心の距離が縮まった。選手と取材者という立場を保ちつつ、気兼ねなく話せる友人のような気持ちが生まれてきた。そこには出本さんら同期がつないでくれた、隠された絆もある。

 引退後、出本さんは宮島ボートレース場に勤務。レスキューボートに乗り、事故の際は選手を迅速に救助。安全を見守る任務についておられる。山登りで鍛えた体形は現役時代と同じ。外見も物腰の柔らかさも変わらずスマートだ。暑い日も寒い日もレスキューボートに乗り続け、現役時代よりも日に焼けている。ロングヘアの池田は、レース時はビシッと一つに束ねて侍のよう。こちらはワイルド系のまま、最近の美容男子のような美肌ケアなどせず自然体だ。

 還暦まで半年。この2月、迷える私がこのタイミングで2人に会えたことは何かのお告げ。干支と同じで一巡し、原点に返ったのではないか。こんなイケてる還暦男子、世の中にいるか?そうそういないぞ。そんな風に感じるなら、もうちょっとボートレースを間近で見ていていいんじゃない?そう自分と向き合った結果、やめることをやめた。イケてる還暦男子を追いかける、還暦記者もいいじゃん。昭和のイケメンはいまだ健在。私はまだまだ追いかけ続けます!!(ボートレース宮島担当・野白由貴子)

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