【競輪】早期卒業・市田龍生都の取材で感じた“大型新人”の存在感

 「レース記者コラム 仕事・賭け事・独り言」 競輪にあってボートレースにないもの。前回の当欄では“世界”を挙げた。今回は“大型新人”。養成所を早期卒業した市田龍生都(23)=福井・127期・A3=が松戸でデビューするというので、タイミングよく取材することができた。

 当日はF2開催なのに取材陣が殺到。動画取材もあり、記念開催並の混雑ぶりだった。その中で、堂々と対応する市田の姿は大物そのもの。コメント取りにはやる取材陣を「先にローラーに乗せてください」と制してクーリングダウンを優先する様子といい、質問へのよどみない受け答えといい、いい意味で新人らしさは全く感じなかった。

 自転車は学生レベルから競技として確立しており、市田も大学の自転車競技で数多くの実績を残してプロの門を叩いた。デビュー開催は力の違いを見せつけ、3戦全勝の完全V。最下級のA3チャレンジが舞台でもあり、新人が最初から勝ちまくる光景は当然のものとして受け止められる。

 対してボートはほぼ全員が未経験者として養成所入り。デビューしてもしばらくは不利な大外6コースから戦うことになるし、最近の番組編成ではA級の格上選手と戦わされることも増えてきた。たとえ養成所チャンプでも新人目当てに取材陣が殺到することなどあり得ないし、デビュー節で1つでも勝つようだと事件とも言える。

 一方、新人への扱いが優しいのは間違いなくボートだ。ボートでは4期(2年)通算勝率3・80未満の選手は選手会から退会勧告が出され強制引退となるが、デビューから3年までは対象外。一方で競輪は、強制引退の対象となる成績はデビュー戦からカウントされる。最短でデビューから2年ももたずに、引退を余儀なくされる選手もいる。

 新人が最初から脚光を浴びる競輪と、じっくり成長を待てるボート。それぞれに良さがあるが、市田のような大物に注目できるのは競輪のいいところ。1月25日の大垣決勝で3着に敗れてストレート特昇は逃したが、今後も追いかけていきたい。(関東競輪・ボート担当・浅野将之)

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