【ボート】香川支部から久々のSG覇者となった片岡雅裕を直撃

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 片岡雅裕(36)=香川・101期・A1=が8月のボートレースメモリアル(浜名湖)でSG初優勝を飾った。香川支部からSGレーサーが誕生するのは、2013年のチャレンジカップ(津)を制した森高一真以来で約9年ぶり。ちなみにその前となると、2006年にまるがめで行われたチャレンジカップを勝った三嶌誠司。メモリアルに限ると、若松で行われた1997年の安岐真人(引退、現本紙評論家)以来となる。香川支部の選手はもちろん、まるがめボートの関係者はみんな大喜びで、大いに盛り上がっている。

 先日、まるがめでSG優勝インタビューの撮影が行われたので、片岡に取材をさせてもらった。メッセージやお祝いをたくさんもらって、取材の依頼も増えてきたことで、ようやく実感が湧いてきたようだが、いろいろ聞いてみた。

 -レース中の心境は。

 「スタート直後はフライングに気付いていなくて、道中も2、3着くらいかと思っていたら、先頭になったので『あっ、1着』と思った。そこから急にハンドルの切り方が分からなくなって、独走になってからはさらに緊張してしまって『本当に残り1周だよな?』って周回確認していた(笑)」

 -ヒーローインタビューで「ずっとつらかった」と話していた真意は。

 「勝つことより負けることの方がい多い競技なので、やはり負けたら悔しいし、悲しかった。今回勝てたからといって、次も勝てるわけではないし。トップレーサーと同じ考え方では追い付けないので、どうすればいいのか常に考えていた。精神的なスランプはあった」

 -SGはいつから目標にしていた。

 「デビュー当時からの憧れで一度は取ってみたかった。森高さんのチャレンジカップ優勝を目の前で見たのも大きかった。『次は自分が取って、後輩に受け継いでいかないといけない』という責任感が芽生えた。何となく30代で取りたいというものはあった。今回は運が回ってきたと思う」

 -次の目標は。

 「まずはグランプリ2ndにシードされる賞金ランク6位以内を目指す。最後まで頑張り抜く姿を見せたい。もちろん、2つ目のSGタイトルも狙う。準優、優勝戦での1号艇の緊張感も味わってみたい」

 とうとう悲願のSGウイナーとなった片岡。ストイックにレースに挑む姿勢は誰もが知っていたが、ようやく実を結んだようだ。今年はグランプリまでSG、G1戦線で熱い走りを見せてくれるはずで、ワクワクが止まらない。(まるがめボート担当・土屋 景)

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