【ボート】倉持 水球日本から賞金女王だ

 3月末に「やまと学校」(福岡県柳川市)を卒業したボートレース第114期生27人(うち女子6人)が、5月から全国各地で続々とプロデビューを果たす。新たなる世界でトップを目指す新人の中から、元水球女子日本代表の倉持莉々=東京・B2=にスポットを当てる。

 114期の女子の中で、在校成績No.1、リーグ戦でも唯一V実績がある倉持莉々。彼女は他のフィールドで結果を残し、ボートレーサーに転身してきた。

 水球ジュニアオリンピックで優勝、日本代表『ポセイドンジャパン』にも選ばれたほどの逸材だ。水球の世界で五輪を目指す道もあったはずだが、「水球では日本代表になることが目標でした。その目標は達成できたので」とキッパリ。

 小さい頃、父の“主戦場”である戸田ボートを訪れた。エンジンのごう音、1マークのド迫力。一瞬で魅了された。「ボートレーサーになりたい」‐。幼少の頃、胸に抱いた夢に向かい、第2のステージへの挑戦が始まった。

 難関とされる入学試験を1回でパス。しかし、順調だった道のりに、思わぬ落とし穴が待っていた。11年10月から第111期生として、やまと学校へ入学する直前に体調を崩してしまい、入学は断念せざるを得なくなった。

 しかし「諦めたくなかった。絶対にボートレーサーになりたかった」。この強い気持ちで体調を整え、すっかり元気になって、13年4月、第114期生としてやまと学校に戻ってきた。そしてこの春、好成績で学校を卒業。

 デビュー後の自分について、「女子の中では常に上の存在になりたいし、男子にも負けたくない。そして最終的には賞金女王に」と堂々と宣言。5月24日からの平和島ボートで、次なる目標達成への第一歩を踏み出す。

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