【阪神C】ダイアトニック 有終V 重賞5勝目 岩田康は感無量「ファンタスティック」

 「阪神C・G2」(24日、阪神)

 慣れ親しんだ仁川で有終の美を飾った。1番人気のダイアトニックは、直線で一度は抜け出したグレナディアガーズをゴール手前で差し返し、スワンSに続く連勝で重賞5勝目。このレースを最後にオーストラリアでの種牡馬入りが決まっていただけに、鞍上の岩田康も感無量だ。

 「ファンタスティックですね。僕もダイアトニックも負けたくない気持ちがあって差し返してくれた」とコンビを組んで今年重賞を3勝した相棒を激賞。安田隆師も「よっぽど阪神の1400メートルが合うんでしょう。勝負根性に恐れ入りました」と、花道を飾った7歳の功労馬をたたえた。

 課題の発馬はわずかに出遅れたが、二の脚で好位を確保。5番手で直線に向くと、2着馬に外から半馬身ほど先行されたが、鞍上が「最後の50メートルでグッと感情を出してくれた」とたたえる執念で鼻差前に出てゴールした。

 父ロードカナロアも管理した師にとって、その初年度産駒の活躍、種牡馬入りは最高のクリスマスプレゼントになった。「低迷した時期もあったけど、これがカナロアの成長力なんでしょうかね。改めて奥深さや計算できないということを教えてくれた馬でした」と師は惜別の言葉を紡ぐ。偉大な父から続く日本の血脈をさらに-。次のステージでの活躍に世界が注目している。

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