【チャンピオンズC】ジュンライトボルト初V 石川もG1初制覇「夢のような景色」

 豪快に差し切ったジュンライトボルト(手前)
 声援に応える石川
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 「チャンピオンズC・G1」(4日、中京)

 人馬とも念願のG1初制覇だ。3番人気のジュンライトボルトが、豪快な差し切りを決め、3連勝でダート界の頂点に立った。デビュー9年目の石川裕紀人騎手(27)=美浦・相沢=は、19回目の挑戦でつかんだ待望のビッグタイトル。友道康夫調教師(59)=栗東=は、ダートG1初Vとなった。2着は4番人気のクラウンプライド、3着は6番人気のハピで、21年覇者1番人気のテーオーケインズは4着だった。

 “帝王”を打ち破り、新たな砂の王者が誕生した。3番人気のジュンライトボルトが直線で突き抜けて快勝。ダートに転向後、4戦目での大仕事。スプリンターズS(ジャンダルム)の荻野極、秋華賞(スタニングローズ)の坂井に続き、G1初制覇を果たした石川は「ゴール板を駆け抜けた時は鮮明に覚えています。素直にうれしいです。それ以外の言葉が見つからない。物心ついた時から騎手を目指して、夢のような景色。一番は馬に感謝を伝えたい」と会心の笑みだ。

 好スタートを決め、中団の内を追走。直線で前がふさがったが、進路を見つけると抜群の切れ味で外から強襲した。「彼の瞬発力を信じ、あくまで待ちました。そしてゴーサインを出したら、見ての通りの瞬発力で抜け出すまで素晴らしい脚。すごく強い競馬でした」と胸を張った。

 今夏、ダートで素質が開花。5歳となり、筋肉量が増え、馬が本来持つ適性が出てきたタイミングで路線を変更した。この決断が吉と出た。砂初戦となった4走前のジュライSは2着に敗れたが、そこから3連勝で頂点へ。友道師は「特に首の周りの筋肉がすごくなったというか、迫力が出てきました。今回は具合が良くて強めの調教ができたし、それに馬も応えてくれたと思います」と絶賛した。

 芝G1で17勝を挙げる敏腕トレーナーだが、ダートG1を制したのは初。「ダート、芝は意識をしていないけど、たまたまダートでチャンスがなかったですね。最後の切れ味はなかなか芝で出ることもなかった。ダートでの走りは違いますね」と、新たな一面を見せた愛馬に目を細めた。

 23年はさらなる飛躍を見据える。「大事に使ってきているので、これから良くなると思います。これから馬主さんとも相談するけど、来年はフェブラリーS(2月19日・東京)、ドバイにもダートのレースがあるので、その辺を狙うことにはなると思います」と師。伸びしろたっぷりのダート界の新星の快進撃は、しばらく止まりそうにない。

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