【天皇賞】横山3代春盾制覇!父・典弘の前で和生&タイトルホルダーが人馬一体の圧逃V

 タイトルホルダーで春盾を制し、左腕を突き上げる横山和(撮影・石湯恒介)
 笑顔を見せる栗田師(右)と横山和
2枚

 「天皇賞(春)・G1」(1日、阪神)

 2番人気タイトルホルダーが後続に7馬身差をつける圧巻の逃げ切り勝ち。昨年の菊花賞に続きG1・2勝目を挙げた。横山和生騎手(29)=美浦・フリー=はJRA・G1初勝利。さらに祖父の横山富雄さん、父・横山典弘に続く、史上初となる天皇賞・春での親子3代制覇を達成した。2着は1番人気ディープボンド、3着には4番人気テーオーロイヤルが入った。

 長距離王の称号は譲らない。昨年の菊花賞馬タイトルホルダーが、コンビ3戦目となった横山和を背に好スタートからハナを奪い、絶妙なラップを刻んで圧逃。後続につけた着差は、弟・武史が騎乗した菊花賞の5馬身を上回る驚異の7馬身。初タイトルをつかんだ仁川の長丁場で、さらなる進化を見せつけた。

 これが自身のG1初勝利となった横山和は「返し馬から雰囲気の良さを感じたので、きょうは仲良く走ろうと。しっかりと呼吸も合わせられましたし、G1というよりもタイトルホルダーと勝てたことがうれしいです」と笑顔満開。祖父・富雄、父・典弘に続く天皇賞・春の親子3代制覇にも触れ、「なかなかできることじゃないですからね。僕も結果を出せて良かったです」と喜びをにじませた。

 まさに人馬一体だった。「出して行っても折り合いは大丈夫ということは分かっていました」と外枠から積極的にハナを主張すると、最初の5Fを1分0秒5で通過。やや速い流れだったが「(息を)入れたいと思っていた時に、自分で分かっているように息を入れてくれた」と次の5Fを1分3秒1に落としたことで勝負アリ。カラ馬に絡まれてもリズムが乱れることなく、最後の直線は独壇場。上がり3Fメンバー最速(36秒4)もマークしてVロードを駆け抜けた。

 天皇賞・春の7馬身差は、くしくも父・典弘が勝った04年覇者イングランディーレ以来。この日、3Rと12Rの2鞍で騎乗した阪神で見守った父は「馬券を買っている人と同じ気持ちだったよ(笑)」と冗談を飛ばしつつも「うれしいね…。本当にうれしいのひと言に尽きます。それ以外何もないです」と愛息の快挙をかみしめるように喜んだ。

 栗田師は天皇賞馬の今後について、オーナーと協議するとしながら「凱旋門賞(10月2日、仏パリロンシャン)の登録もする予定ですし、宝塚記念(6月26日・阪神)もプランの一つ」と説明し、「もっと良くなると思いますからね。逃げ馬としてさらに力をつけて目標のレースに向かいたい」と意欲を見せた。これでハナを切って5戦5勝。希代の逃亡者が、次はどこで圧逃劇を披露するのか目が離せない。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

競馬・レース最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(競馬・レース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス