【皐月賞】テン乗り福永が自画自賛 新相棒ジオグリフ“冠璧”騎乗!次はダービー3連覇だ

 鋭脚で1冠を手にしたジオグリフ(右から3頭目)=撮影・三好信也
 雄たけびを挙げる福永(撮影・園田高夫)
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 「皐月賞・G1」(17日、中山)

 木村厩舎同士による見応えたっぷりの“一騎打ち”。抜け出したのは5番人気のジオグリフだった。2着は3番人気のイクイノックス。1番人気のドウデュースが懸命に追い込み、3着を確保した。20年の3冠馬コントレイル以来、自身2度目の皐月賞Vとなった福永祐一騎手(45)=栗東・フリー=は、頼もしい相棒とともに、史上初のダービー3連覇にチャレンジする。

 同厩2頭による白熱のたたき合いが、4角からゴールまで続く。いったんは前に離されたジオグリフだが、急坂を上り切ったところでもうひと伸び。先に抜け出た僚馬イクイノックスを残り100メートルでとらえ、牡馬1冠目の栄冠を手にした。

 「してやったりの気持ちでした」。20年コントレイル以来の皐月賞2勝目を決めた福永は、ゴールと同時に力強く右手を握った。「馬の状態も良かったし、いい騎乗をして1着を獲りたいと思っていた。かなり達成感があります。点数をつけるなら上の方」と自画自賛するエスコートだ。

 テン乗りでの見事なV。鞍上が「最大のポイントはスタート」と振り返る発馬を決め、序盤は6~7番手の外めを追走した。「位置取りは完璧。道中の手応えも抜群だった」。勝負どころの4角手前で動いた僚馬の外へ馬体を並べ掛け、一緒にスパートした。「なかなか前をかわせなくて“どうか?”という気持ちが一瞬よぎったけど、ステッキに反応してくれた」と、最後に抜き去った相棒の勝負根性をたたえた。

 管理馬によるワンツーを決めた木村師は「2頭ともいい格好で上がって行った時はワクワクしましたね」と興奮を隠せない。ただ、G1初制覇の18年マイルCS(ステルヴィオ)の時と違い、涙はない。「あの頃よりもトップジョッキーが乗る機会が増えたし、あの頃より責任を感じている。そういう意味でも“やった!”ではなく、ホッとしたという気持ちが大きいですね」と安どの表情を浮かべた。

 直後の中山12Rも制し、節目のJRA通算300勝も達成した指揮官が「頑張り屋で、競馬に行っての操作性も高い。体育会系のいいヤツ」と評するジオグリフは、ダービー(5月29日・東京)で2冠に挑む。中山で一つ目の勲章はつかんだ。次は府中で同期のライバルたちを迎え撃つ。

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