【天皇賞】ディアスティマ下克上だ 今年唯一の阪神3200m勝者がスタミナで驚かせる

 「天皇賞(春)・G1」(5月2日、阪神)

 ディアスティマが一発を狙う。今回と同じ舞台だった前走の松籟S(3勝クラス)を快勝。コース適性の高さを示した。陣営も意欲のG1初挑戦。目下2連勝中と勢いに乗るディープインパクト産駒が、一気にビッグタイトルを頂くつもりだ。

 2021年は改修工事中の京都に変わって阪神で開催。06年に外回りコースを設けて以来、阪神芝3200メートルで実施されるのは初めて。この舞台で行われたレースも21年2月の松籟Sのみだが、それを制したのがディアスティマだ。

 高野師は「いい勝ち方をしてくれたのでここに挑戦しようと。外枠で逃げる形になるまでは脚を使いましたが、よどみのない流れからロングスパートで押し切ってくれました」と振り返る。

 最初の1Fを12秒9で入りハナを切ると、その後は11秒1-11秒1-11秒9とハイラップを刻み、上がり3F36秒1もメンバー3位タイ。豊富なスタミナがなければできない芸当だ。「この馬のいいところはスタミナ。いい心臓を持っている。力を信じているからこそのチャレンジ。ワクワクしますね」と力を込めた。

 29日に確定した3枠5番の枠順には「悪くない枠です」と師はうなずく。逃げて連勝を決めているが、「2、3番手でも競馬はできる」と控える形になっても不安はない。「しっかりと勝負したい。結果を残さないといけないと思っている馬」と闘志を燃やしていた。

 コンビを組む北村友も「同じ舞台で勝っていることがいい方向につながれば。バテない強みを生かしたい」と胸を膨らませる。父にディープインパクトを持つ4歳の上がり馬。勢いと豊富なスタミナを武器に下克上を狙う。

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