「マイラーズＣ・Ｇ２」（２５日、阪神）

　最低人気の金鯱賞で大金星を挙げたギベオンが２１日、栗東ＣＷで最終リハ。単走で力強い動きを披露し、目下の出来の良さをアピールした。コンビを組む西村淳にとって、前走の金鯱賞がＪＲＡ重賞初制覇。パートナーに対する思い入れは強い。重賞連勝で真価を示す。

　日が照り始めた午前７時２０分。栗東ＣＷのハロー（馬場清掃）明けに登場したギベオンが、向こう流しからジワッとペースアップ。筋骨隆々の馬体を弾ませ、真っさらなウッドチップを蹴り上げる。単走ながらもパワフルな動きを披露し、しまい重点にきれいな後傾ラップを刻んだ。

　しまい軽く気合をつけられた程度で５Ｆ６６秒７－３７秒６－１２秒０をマーク。２週連続で騎乗した西村淳は「先週の段階では少し重たさを感じましたが、けさはよく動けていました。問題はないです」と体調アップを感じて明るい表情を見せた。

　とにかく、前走の金鯱賞が衝撃的だった。最低人気に猛反発。思い切った逃げの手を打ち、粘りに粘って３冠牝馬デアリングタクトを相手に大金星を挙げた。「とても状態が良かった。スタートも良かったし、自信を持って乗りました」と振り返る鞍上にとっては、記念すべきＪＲＡ重賞初制覇。不振が続いていたギベオンも１８年１２月の中日新聞杯以来となる勝利を手にした。

　前走で得た自信を胸に、人馬ともに目指すは重賞連勝だ。「マイルには実績があるし、今のギベオンなら久々の右回りも大丈夫。逃げなくても競馬はできますからね。僕にとって“特別な存在”。いい馬ですし、根性もすごいです」。頼もしい相棒とともに、再び脚光を浴びる。