「マイラーズＣ・Ｇ２」（２５日、阪神）

　得意のマイル戦で、ケイデンスコールが重賞３勝目を目指す。前走中山記念は久々の９Ｆ戦だったが、好位から力強く伸び、勝ち馬ヒシイグアスにタイム差なしの２着。１分４４秒９の好時計で走破し、安田隆師は「４つのカーブにも対応してくれて、勝ち負けのところまで来てくれました。自分の思った以上に馬がしっかりしてきています」と、その成長に目を細める。

　中間は滋賀県のノーザンファームしがらきで短期放牧。３月３０日に帰厩し、その後は岩田康が追い切り以外の日もまたがるなど、丹念に乗り込まれた。「（追い切り後は）岩田さんも“良かったですよ”と言ってくれましたし、しまいがしっかりとしているのがいいですね」。新潟２歳Ｓを勝ち、翌年のＮＨＫマイルＣで２着。その後は不振の時期も続いたが、「いい頃に戻ったというより、さらに良くなった印象。昔は追い込み一辺倒でしたが、今は好位で競馬できていますから」と師は自信をのぞかせる。

　海の向こうの香港では、同じロードカナロア産駒の僚馬ダノンスマッシュがＧ１・３連勝に挑む。快進撃を続ける先輩に負けてはいられない。「相手はそろいますが、チャンスはあると思います」。目標の安田記念（６月６日・東京）に向けた重要な一戦。新たな勲章をつかみ、大一番へ弾みをつける。