【ボート】19年MVP・石野貴之が今年最初のSGを制覇 通算9回目のSGV 福岡で復活ののろし

 「ボートレースクラシック・SG」(28日、福岡)

 1号艇で人気を集めた石野貴之(38)=大阪・90期・A1=が、トップSから危なげなく逃げて圧勝。19年グランプリ(住之江)以来となる通算9回目のSG制覇を果たし、優勝賞金3900万円を獲得した。

 2021年のSG開幕戦で、強い石野が帰ってきた。評判の高かった46号機を抜群の足に仕上げて、巡ってきた絶好枠からライバルたちに付け入る隙を与えない完勝劇で自身9回目のSG制覇を果たした。「ここまで緊張したことはなかったし、一ついい経験になった」と、“復活V”に充実の汗を拭った。

 19年にはグランプリを制し、ボートレース界の「頂点」に立ったが、昨年は一転、S事故などで大きく低迷。今期勝率は5点台という低空飛行で、A2級落ちのピンチに立っている。ただ、SGの大舞台での復活Vは、反撃へののろしを上げたと言える。

 「これで改善するかと言われればそうでもないかもしれないが、少し光は見えたのかな」と、本人も前向きになれたようだ。

 優勝賞金3900万円を獲得して、年末のグランプリ出場へ大きく前進。しかし、期末にはA1勝負も懸かる立場だけに、浮かれることはできない。「いつも通り、しっかり仕事はしていくつもり。厳しい状況は変わらないけど、一戦、一戦しっかり走りたい」と現状打開へ力を込めた。まずは4月の1カ月間、気合の勝負駆けでA1キープに燃える。

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