【朝日杯FS】ビアンフェ「キズナの力」見せる 父に初のG1タイトルを

 「朝日杯FS・G1」(15日、阪神)

 先週の阪神JFでは、キズナ産駒の6番人気マルターズディオサが2着としぶとい走りを披露。10日現在でキズナは、ディープインパクトに続くJRA2歳リーディングサイアーの2位と健闘している。今週は函館2歳Sを制し、産駒初のJRA重賞勝ち馬になったビアンフェが参戦。仕上がり途上だった前走からの上積みも十分。今度は父に、初のG1タイトルをプレゼントする番だ。

 今週もキズナ産駒が波乱を起こす-。先週のマルターズディオサに続けと、今週は同じ父を持つビアンフェ、エグレムニの2頭がエントリー。中でも注目は函館2歳Sを勝ち、父に初のJRAタイトルをプレゼントした前者だ。

 それ以来、3カ月半ぶりとなった前走の京王杯2歳Sでは、果敢に逃げて2着と底力を示した。中竹師は「爪の不安があったし、ゲート練習にも時間を費やしていた関係で、決して順調な調整過程ではなかったんです。その中で、あれだけの走りを見せてくれましたから」と初の輸送競馬&初コースと、厳しい条件を克服した精神力の強さに目を細める。

 その前走時とは一変して、ここまでの調整は順調そのもの。栗東坂路で乗り込まれ、4日には一杯に追われて4F53秒6-12秒1をマークするなど、力強く上昇度をアピールした。「思い通りに来ていますし、京王杯2歳Sがいいステップになりましたね。函館2歳S後の放牧で、すごい体になって帰って来てくれたことが、この馬には大きい」と、その成長ぶりにほれ込む。

 厩舎には現在、ビアンフェを含めて5頭のキズナ産駒がいるが、「(産駒は)母の良さを伝えて、オールマイティーに走れる印象がありますね」と師。ビアンフェには自身が管理し、芝1200メートルで3勝を挙げた母ルシュクルのスピードが伝わる。厩舎ゆかりの血統馬に当然、期待は大きい。

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