【チャンピオンズC】クリソベリル古馬の壁破る! 無傷6連勝で新王者だ

 「チャンピオンズC・G1」(12月1日、中京)

 歴代のダート王を含め、冬の桶狭間に豪華なメンバーが集うダート王決定戦。中でも注目は、デビューから5連勝の3歳馬クリソベリルだ。栗東坂路の最終リハでも、古馬オープンに一歩も引けを取らない動き。3週連続のハードな併せ馬で、古馬の厚い壁に挑む準備は整った。

 27日の最終追い切りは栗東坂路。5戦全勝のクリソベリルは、残り200メートル地点から追いだされると、僚馬ブラックスピネル(6歳オープン)と馬体を重ねて、し烈な叩き合いを繰り広げた。一進一退の攻防の末、最後は同時にゴールイン。一段とたくましくなった馬体を躍らせ、さらなるパワーアップを誇示した。

 騎乗した生野助手は「馬場が悪い中、よく頑張って走ってくれました。最後までしっかりとした脚取りでしたし、動きは良かったですよ」と納得の笑み。時計のかかるコンディションの中で4F52秒4-38秒5-12秒9なら、数字的にも十分に合格点を与えられる。3週連続でハードな併せ馬をこなしており、臨戦態勢は整った。

 「今回は恐らく、10キロは体重が増えている」と音無師は太め残りを懸念したが、言い換えれば、体がしっかりしてきて成長した、とも受け取れる。同助手は「今回帰厩して初めてまたがった時に、デカくなったなと思ったんです。前回までと違って、今回はさらに跳びが大きくなっている。成長していますよ」と明るい表情を見せた。

 ただ、今回はこれまで戦ってきた相手と比べると格段にレベルが上がる。指揮官は「かなり強い馬だとは思いますが、レースの展開とかいろいろ考えた時に、強い馬が勝つとは限らないのが競馬。相手が違うし、負けるなら今回かなと思う」と慎重な口ぶりだ。

 一方、主戦の川田は「純粋にポテンシャルが高い馬。初めて一線級と対戦する中で、素晴らしい結果が出てくれることを期待しています」と通用の可能性を口にした。昨年の覇者ルヴァンスレーヴこそ不在だが、一流馬がそろい踏みしたチャンピオン決定戦。厚い壁を突き破り、無傷の6連勝で新王者に輝く。

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