【ボート】毒島、昼でも最強証明 SG6勝目にして初めて昼開催V

 「ボートレースダービー・SG」(27日、児島)

 1号艇で人気を背負った毒島誠(35)=群馬・92期・A1=がコンマ10のトップSでイン圧勝。優勝賞金3900万円を獲得して賞金ランクトップに浮上した。SGはメモリアル(大村)に続く優勝で通算6回目の優勝。ダービーも、ナイター以外のSGも初制覇となった。2着に石野貴之、3着に馬場貴也が続きSGウイナー3人が上位を占めた。

 1万人を超える大観衆が見守る中、万感の思いで水面を駆け抜けた。ゴールの瞬間、天を仰いだ毒島は「きょうが一番緊張した。師匠の江口晃生さんが見守ってくれていたので絶対失敗したくない。成長した姿を見せたかった」と師匠の前で初のダービーV、6回目のSG制覇を飾った。

 今節は初日のドリーム戦こそ6着だったが、2日目連勝で巻き返して予選は3位通過。準優では唯一の逃げ切りで優勝戦の1号艇を手にした。「今節は流れが良かった。ちょっと怖かったが、優勝戦のSは勘通り。メモリアルでのターンの失敗もすごく反省して、今回はいいターンができた」と会心の勝利を収めた。

 メモリアル、ダービーとSG連続優勝で賞金ランク1位へ浮上。「地元桐生のチャレンジカップのドリーム1号艇が目標だったので良かった。ダービーは選手の夢の一つ。その一つをかなえることができてうれしい」と胸を張った。

 大観衆と師匠が見守る中での優勝。「ピットで江口さんにハグされた時、グランプリを獲るまでは泣くまいと思っていたのに我慢できなかった」と涙。師匠の話題になると、常に冷静な男も言葉を詰まらせる。「朝6時から駐車場はいっぱいで1Rからたくさんの方に見て頂いた。それは田中圭さん効果かもしれないが、現場で応援してもらうことは選手冥利(みょうり)に尽きる。感謝しかない」とファンからの熱いエールを力に変えた。

 今年、残るSGは2つ。「チャレンジカップも頑張って、いい形でグランプリにつなぎたい」とその目はしっかりとボート界の頂点を見据えていた。

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