「有馬記念・Ｇ１」（２３日、中山）

　宝塚記念に続く、グランプリ連勝を狙うミッキーロケット。コンビを組むのは、今回が初来日のオイシン・マーフィー騎手（２３）＝アイルランド。“欧州の若き天才”は日本初騎乗となった先週、いきなり４勝をマークするなど存在感を発揮した。０５年のルメール（ハーツクライ）以来となる、有馬記念初騎乗Ｖの偉業達成なるか注目だ。

　ハーツクライを操ってディープインパクトを破った０５年のルメール以来となる、有馬記念初騎乗Ｖへ－。欧州の若き天才マーフィーが、ミッキーロケットとのコンビで波乱演出をもくろんでいる。

　今回が初来日。日本のファンには、まだなじみがないが、２３歳の若さにして、今年のロンジンワールドベストジョッキーで、デットーリに次ぐ第２位に輝いた有望株（３位はムーア）。ドバイターフをベンバトルで制し、欧州年度代表馬に輝いたロアリングライオンでＧ１・４連勝を決めるなど、今年はビッグレースでの勝負強さも光った。

　初めて日本で騎乗した先週、いきなり４勝をマークする活躍。戸惑うことなく順応したあたり、やはり腕は確かだ。加えて、時間さえあればレースのＶＴＲをチェックするなど、騎乗馬の研究に余念がない。もちろん、ミッキーロケットのレースも繰り返して見ている。打ち合わせをした音無師も「研究熱心なジョッキーだね」と舌を巻いた。

　「すごく乗りやすいし、スタミナがある。距離に不安がないというのはいいね」。最終追い切りにまたがり、目を輝かせたマーフィー。１３年前のルメールと違い、日本でのＧ１騎乗自体が初めてだが、天才マーフィーなら大仕事をやってくれそうな期待感が漂っている。