“王者”不在のドバイWC 日本馬制覇の希望
「魁!海外馬券塾」(31日)
先週末にアメリカで行われたペガサスワールドCはガンランナーが完勝で引退戦を飾った。ここ数年のアメリカ競馬は次々に強豪が現れ、それぞれ全盛期が微妙に重なり合うことなく王座が引き継がれてきたが、その流れはここでいったん終わった感がある。
昨年のドバイワールドCはアロゲートが勝ってガンランナーが2着、一昨年の勝ち馬はカリフォルニアクロームだった。日本馬が勝てる可能性を米粒ほども感じさせなかったあまりにも偉大なチャンピオンたちだ。彼らがみんな引退した今年は、日本馬がわずかでも勝つチャンスがあるのでは、と希望が持てるドバイWCが3年ぶりにやってくる。
ペガサスWC2着のウエストコースト(牡4歳)が今年のアメリカの代表格だ。ガンランナーに2馬身半差まで迫った馬で実力は認めるが、これを難敵と思っていてはドバイWCに楽な年など存在しないことになる。
地元馬ではサンダースノー(牡4歳)が最有力のようだが、昨年のUAEダービーで日本のエピカリスが鼻差2着と接戦をしており、決して手が届かないレベルの馬ではない。久しぶりに、日本馬に夢を託せるドバイWCになりそうだ。(海外遠征コーディネーター・田中敬太)