【小倉記念】ナルト連覇へ先行勝負

 「小倉記念・G3」(10日、小倉)

 格上挑戦を実らせ、レコードで後続を封じ込めた。小倉のスタンドを沸かせたあの快勝劇から1年。小倉記念連覇という目標を背負って、メイショウナルトが思い出の舞台に帰ってくる。七夕賞で復活を遂げての参戦。だが、道のりは、決して平たんではなかった。

 歯車が狂い始めたのは、昨年11月のアルゼンチン共和国杯から。集中力が途切れ、14着に沈んで以降、2桁着順を繰り返すことになる。休養を与え、リセットを試みたが、復帰初戦の新潟大賞典も15着に大敗。続く鳴尾記念も11着に終わってしまう。調教法に変化を加えても、結果は同じ。もう打つ手がない、という段階で迎えた七夕賞だったが、ナルト自身には、変化が起こっていたのだろう。

 「気分良く走っていましたからね。ハナを切って後ろからつつかれる形になったことも良かったのでしょう。小回りでコーナーが4個という設定も合っていたようですね」。武田師は、快走の要因をこう読み解く。そしてもうひとつ、忘れてはならないのが、暑さに強いということ。7、8月は7戦6連対、〈4・2・0・1〉の成績だ。

 3日に小倉競馬場へ入厩済み。04、05年のメイショウカイドウ以来となる小倉記念連覇へ。迷いなき先行策で、真夏の方程式を機能させる。

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