「セントウルＳ・Ｇ２」（８日、阪神）

　ユタカマジックで差し返す。６月１６日から今週末までの重賞２５戦で争うサマージョッキーズシリーズ。２０戦終了時点ではポイントトップを走っていた武豊だが、先週、岩田に追いつかれた。同点で並ぶ両者はセントウルＳで直接対決を迎える。

　「向こうに先着すればいいんだけど、相手はロードカナロアだからね…」。世界をも制した最強スプリンター相手にさすがにトーンは控えめ。だが、相棒のティーハーフも伸び盛りの３歳馬だ。「ジョッキーズシリーズだけのために競馬をするわけじゃないから。千四だと甘くなるし千二の方がいい。展開に左右されるけど切れ味がある」。追い切りにもまたがり好感触をつかんでいる。

　今夏はＶを量産しただけでなく、函館記念、小倉記念、札幌記念を制し、存在感を示した。「内容も勝ち星もまずまず。秋もいいスタートを切ってフランスへ行きたい」。１年前のセントウルＳでは、同じ３歳馬で６番人気のエピセアロームを駆ってロードカナロアを負かした。「可能性はゼロじゃないから」。再び“大物食い”を決めて、チャンピオンの座を奪う。