【天皇賞】ムスカ、メンコ着用で成長

 「天皇賞(春)・G1」(28日、京都)

 ゴールドシップ1強ムードの春盾において、スタミナ勝負なら負けないと陣営が豪語するのがムスカテールだ。昨夏のメンコ着用を契機に一変。気性が安定して持てる力を発揮しはじめ、ここ3戦の長距離重賞全てで馬券に絡んでいる。悪役上等、“マスクマン”が消耗戦に持ち込んで波乱演出を狙う。

 5歳にしてGI初挑戦となる遅咲きのムスカテールが、スタミナを生かして真っ向勝負を挑む。1強ムードが漂うが、陣営は確かな自信を持って逆転を狙っている。

 昨年10月に準オープン特別のオクトーバーSを快勝してから激変した。近3走は2400メートル以上の重賞を使って2・2・3着。全て馬券の対象となっている。大西助手は「昨年の夏ぐらいから再びメンコを着けたら、緊張することがなくなり、体の硬さがなくなった。性格がどっしりしたのが大きいですね」と解説する。

 大一番に向けて状態面も文句なしだ。前走後は自厩舎で調整。普段の調教に騎乗する平間助手は「ここ一本で調整してきて順調ですね。動きに関しても“超”抜群ですよ」と胸を張る。右回りだと少しモタれる面は残るが「競走能力には影響ない程度ですから」と一蹴。「スタミナに関してはこの相手でもトップクラス。心臓の強さは獣医さんも認めてくれてますからね。イメージ的にも直線でバッタリ止まるってことは考えられない」と、長距離ランナーであることを保証する。

 「強気なレースをしてもらった方が結果も良さそうな気がする」と平間助手。鞍上は新コンビとなる福永。果敢に攻めて、ゴールドシップの4冠目奪取に待ったをかける構えだ。

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