【桜花賞】ディープ妹ソレイユ飛んだ

 「桜花賞・G1」(7日、阪神) 

 伝説は妹が受け継いでいく。2戦2勝で牝馬クラシック第1弾に駒を進めてきたトーセンソレイユの異父兄は、あのディープインパクトだ。3日の追い切りは栗東CWの併せ馬で軽快に先着。鋭い反応で仕上がりの良さを伝えた。血統の裏付けは十分。“飛ぶ走り”で桜冠を狙う。

 才能が大舞台で花開く。トーセンソレイユは栗東CWで併せ馬。ファーザモア(3歳未勝利)を2馬身追走すると、残り1Fで馬体を並べて1馬身先着。6F84秒6‐40秒6‐11秒9をマークした。シュタルケは2週連続の騎乗。「見た目は細いけど、乗ると競走馬らしくなる。先週よりも良くなっていると思う」。好感触を口にし、「スパッと抜けてくる瞬発力のある馬です」と初騎乗のレースに胸を躍らせた。

 動きを見守った池江師も納得の表情を見せる。「“折り合い重視でラストを強めに伸ばしてほしい”という指示。加速力が良かったし、息の入りも良かった」。前走体重が420キロと小柄な牝馬はカイバを食べても実にならないという。「プラス体重は見込めないけど、食い止めている形。ただ、馬体重にナーバスになっているけど、中身はここ2走よりもいい」。馬体重を気遣いながらも、ホッとした表情が仕上がりの良さを伝えた。

 「才能だけでここまできた。こういう馬もいるんだなと思った」。異父兄はG1で7勝を挙げたディープインパクトだ。瞬時の反応からくる“飛ぶ走り”のDNAは妹も受け継いでいる。「前走が絶望的なポジションからすさまじい脚。ビュイックは“わずかなスペースを自分で見つけて伸びた”と言っていた。さすがディープの妹と感じますよ」。その非凡なレース内容に、3冠馬など、多くの名馬を育てるトレーナーですら舌を巻く。

 先週、ドバイの地で、デビューからの2戦に騎乗したビュイックと話をしたという。「“馬体重は関係ない。ハートの大きさが全然違う”と言っていた」。素質の高さは世界のトップジョッキーも保証している。「目をつぶったら満開の桜がきれいに見えた」。指揮官の口からは“開花宣言”が飛び出した。ディープインパクトの引退から早くも6年以上が経過。偉大な兄の背中を追い、再びターフに衝撃を起こす。

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