モンキーズの『恋の終列車』の作曲者が死去、86歳
ソングライターのボビー・ハート氏が死去した。86歳だった。
モンキーズのヒット曲『自由になりたい』『恋の終列車』や故トミー・ボイスとの作曲デュオ「ボイス ハート」で知られるボビー、10日(水)にカリフォルニア州ロサンゼルスの自宅で帰らぬ人となった。ボビーは昨年に股関節を骨折して以来健康状態が悪化していたという。
モンキーズはインスタグラムにボビーとトミーの写真を掲載、「悲しいお知らせです。モンキーズの数多くの楽曲を手掛けた作曲デュオの一角、ボビー・ハートが逝去しました」と綴っている。
トミーと共にモンキーズのテーマ曲など数多くの楽曲を手掛け、個人作曲家としても活躍したボビー、リトル・アンソニー&ジ・インペリアルズに提供した『ハーツ・ソー・バッド』などは大ヒットを記録した。
モンキーズの声明はこう続く。「ボビーはこう語っていました。『何年も経った今、モンキーズが今も存在し、どこかで演奏され続けているのを見ると、興味深く、また嬉しいものだ。レコード自体が定番となり、何年も何年も売れ続けている。今でもとても新鮮に響くし、映像と結びついた音楽を数多く手掛ける機会があった。おそらく私の人生をはるかに超え生き続ける独自の命が与えられているように思える』」「ボビー、あなたの不在を寂しく思います」
一方モンキーズの唯一の存命メンバー、ミッキー・ドレンツはボビーにこう追悼の意を発表している。「また一人偉大な人物が逝ってしまった。ボビー・ハートはトミー・ボイスと共にモンキーズの代表曲の数々を書き、プロデュースしただけでなく、モンキーズの大衆的成功に決定的な貢献を果たした。そしてそれ以上に重要なのは、このプロジェクト全体の本質、その精神そのものへの貢献だ。彼の才能、カリスマ性、ユーモア、そして時に狂気のジェットコースターのような状況にも動じない落ち着きは、周囲の全ての人を勇気づけ安らぎをもたらした」
「ボイス ハート」はモンキーズとの仕事を終えてからも活動を続け、2枚のアルバムをリリース、シットコム『かわいい魔女ジニー』『奥さまは魔女』にも出演しバンドメンバーを題材としたモンキーズのテレビ番組の楽曲制作経験を生かし、ソープオペラ『デイズ・オブ・アワ・ライブス』のテーマ曲も手掛けたが1994年にトミーは拳銃で自らの命を絶つこととなった。
ボビーは二度結婚しており、二番目の妻は歌手のメアリー・アン・ハートで、最初の妻との間には2人の子供がいる。
