１９９０年代のハウス・ミュージック界に大きな足跡を残したスコットランド出身のＤＪ兼ソングライター、ジョン・リードさんが６１歳で逝去した。１９９２年にナイトクローラーズ名義で発表した楽曲「プッシュ・ザ・フィーリング・オン」で一躍脚光を浴び、後年のリミックスによってもクラブ・クラシックとして広く親しまれてきた。

　長年の婚約者だった歌手メアリー・キアーニは、自身のフェイスブックで突然の訃報を伝え、青春時代を共に過ごした思い出とともに故人への愛と敬意を表した。同曲をきっかけにふたりはツアーやレコーディングを共にし、後年も再会を果たしていたという。

　グラスゴー生まれのリードさんはナイトクローラーズの活動に加え、ティナ・ターナーの「ホエン・ザ・ハートエイク・イズ・オーヴァー」やウエストライフの「アンブレイカブル」といった数々のヒット曲を手がけ、ソングライターとしての才能を発揮した。

　訃報を受け、元共演者や音楽業界の仲間たちから追悼の声が相次いでいる。ボーカルコーチのクリス・ジャッジは「彼の声こそが魅力だった。ソウルフルで、セッションシーンでも誰からも尊敬されていた」と惜しんだ。