ブライアン・ウィルソンさん死去 82歳 ビーチ・ボーイズ中心メンバー BB「音楽の流れを永遠に変えた」

 米国を象徴するロックバンド、ビーチ・ボーイズ(以下BB)の中心人物だったブライアン・ウィルソンさんが死去したことを11日、遺族が発表した。82歳。米カリフォルニア州イングルウッド出身。20年代も新作を発表し、ツアーも行ったが、近年は認知症を患い、昨年には妻メリンダさんに先立たれていた。

 遺族は「家族一同深い悲しみに暮れています。ラブ&マーシー」、BBは「彼が夢みたメロディー、音符一つ一つに込めた感情は音楽の流れを永遠に変えました」との声明を発表した。

 ブライアンさんは弟2人、いとこ、学友とBBを結成し61年にデビュー。コーラスを駆使した開放的で軽快な持ち味で「アイ・ゲット・アラウンド」や「グッド・バイブレーション」などの大ヒットを連発した。聴覚障害を抱えつつ、ほとんどの作曲を担った。

 65年にはツアーから引退して作曲とプロデュースに専念。精神性や瞑想、エコロジー、米国史といったテーマを扱い、66年に歴史的な名盤「ペット・サウンズ」を発表した。ビートルズとは影響を与え合う関係だった。

 一方では重圧や薬物依存などで精神を患い、約11年も活動が停滞したが、90年代半ばからはソロでコンスタントに活動した。98年からは日本公演も開催。12年にはBBとして千葉マリンスタジアム公演を行った。

 作家の村上春樹氏はデビュー作「風の歌を聴け」で「カリフォルニア・ガールズ」をフィーチャーし、ジム・フジーリの著書「ペット・サウンズ」を翻訳するなど、ブライアンさんからの影響が如実に表れている。

 BBのレコード売り上げは全世界で1億枚超に上る。ブライアンさんの創造物は、音楽の歴史を大きく変えた。

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