金田一シリーズ屈指の人気作「八つ墓村」 令和版怖さマシマシ プロデューサーが語った舞台裏

主演の尾上松也(左)(C)2026「八つ墓村」製作委員会 (C)Yokomizo Seishi/KADOKAWA
(C)2026「八つ墓村」製作委員会 (C)Yokomizo Seishi/KADOKAWA
2枚

 探偵小説の巨人・横溝正史が金田一耕助を生み出してから80周年の節目に、伝説の作品がよみがえる。18日公開の「八つ墓村」は、歌舞伎俳優の尾上松也を主演に、新解釈やオリジナル要素を加えた完全新作。舞台を原作の昭和から令和へと移し、「祟りじゃ~!」な因習的世界観を現代に提示する。配給の松竹としては、1977年以来、ほぼ半世紀ぶりの映画化。令和に復活させた狙いは何なのか。プロデューサーの柳田裕介氏と前川盛哉氏、宣伝プロデューサーの山崎栞氏に舞台裏を聞いた。

 「八つ墓村」は、これまで映画3本、ドラマ7本が作られている金田一シリーズ屈指の人気作。松竹でも萩原健一さんが主演し、渥美清さんが金田一を演じた野村芳太郎監督による1977年版が大ヒットを記録した。昭和の土着的な雰囲気が横溝作品の魅力でもあり、なぜ令和の現代によみがえらせるのか-。

 企画のスタートは2020年。「事故物件」「犬鳴村」「ミッドサマー」など国内外のホラー作品がヒットを記録した年で、柳田氏が「八つ墓村」に着目した。400年にわたる怨念=血の呪いというテーマについて「お化けより上のレイヤーの恐怖を感じてもらえるのではないか?」と可能性を探った。

 「血の呪い」が「親ガチャ」を想起させるなど、半世紀以上前の原作が持つ要素が令和でも共感性を持つのではないかと脚本開発が進行。24年の「あのコはだぁれ?」が興収11億円超のヒットとなった清水崇監督と次作について話し合う中で、恐怖描写の名手としてオファーした。

 当初は時代設定についても、さまざまなバージョンが議論されたが、本作のタイトルすら知らない若者層へ向け「入り口は、身近で共感できるものがいい」というコンセプトから現代へと大胆に翻訳された。

 劇中では、落武者の祟りが伝わる山村での連続殺人が描かれる。柳田氏は原作者・横溝正史の名言「謎の骨格に論理の肉付けをして浪漫の衣を着せましょう」を引き合いに「逃れることのできない怨念が現代に注がれる。そこが一番怖い。意識したのは、原作から逸脱せず、ミステリーと怪異のバランスを守ること。新しい『八つ墓村』を作るに当たって、今までにない、恐怖をより引き立てた手法を採用しました」と狙いを明かした。

 「浪漫の衣」として“清水節”の演出が炸裂しており「若い方たちから『めっちゃ怖いらしいよ…』と口コミが広がるようなイメージ」を念頭に置いたという。

 腐心したのは「原作へのリスペクト」と「若い世代へのリーチ」の両立。語り部役の辰弥は年齢設定を下げて大学生とし、前川氏は「若い方々に自分たちの物語だという視点を持ってほしかった」と説明した。

 長年の金田一ファンもはじめましての世代も意識した“恐怖マシマシ令和版”。山崎氏は「映画は時代を映す鏡」と提言を引きつつ「だからこそ、原作や過去作との比較だけではもったいない。野村版に衝撃を受けたかつての世代のように、未体験の世代にも清水版を入り口に楽しみを広げてほしい」と期待した。

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス