【山田美保子のミホコは見ていた!】オダギリジョー、バラエティの才能
脚本・監督・編集・出演を務めた映画「THEオリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE」のPRのため、多くのトークバラエティやイベント、CMなど出演していたのがオダギリジョーだ。
9月28日と10月5日の2週にわたって出た「ボクらの時代」(フジテレビ系)には実は9月7日にも登場。メインは麻生久美子、池松壮亮、「野性爆弾」くっきーだったのだが、オダギリはフロアで彼らにカンペを出し続けていたのである。
9月23日には、前代未聞の“わんこ向け”試写会に50匹の犬を招待。彼らの前で見どころを話した上、負担をかけないよう、約10分に編集した特別映像を見せていた。
8月には故郷・岡山を訪れ、県警本部で開かれた特殊詐欺被害の防止を呼びかける緊急対策会議に出席。映画で自身が演じる警察犬「オリバー」として「一日警察署長」ならぬ「一日広報警察犬」を委託されたオダギリ。
何もかもが、いい意味でふざけていて、センスの良さがうかがえる。
続いてはタイアップCMだ。コラボしたのは、いなばペットフード(株)の「ちゅ~るテリーヌ」。以前から、「ちゅ~る」を愛してやまない犬や猫たちが実名で出演してきたシリーズに“警察犬”が出てきたので「あれ?」と思ったら、ラストにオダギリが扮するオリバーも登場。思わず爆笑してしまった。
そんなオダギリの“バラエティ力”に筆者が惚れ込んだのは25年前、「踊る!さんま御殿!!」(日本テレビ系)に出てくれたときのことだ。
特に面白かったのは過去の恋愛エピソードで、かなり言動の激しい女性とのやりとりを見事に再現。“恋バナ”には目がない明石家さんまを喜ばせたものだ。
当然スタッフもオファーをし続け、あまり間を置かず計6回、出てもらった。その後は事務所の移籍も関係していたのだろうか。出演は叶っていないが、「~御殿!!」では“初期の大スター”として彼の名が刻まれている。
5日の「ボクら~」で、「若いとき、やっぱり俳優たるものみたいな想いがあって」「あんまりテレビに出ちゃダメだと思ってたし、素の自分とか、そういうものを出せば出すだけ失敗だと思ってた」と四半世紀前の想いを吐露したオダギリ。だが、この1カ月程、PRを兼ねて出たバラエティは「ちょっと楽しかった」と本音も語っていた。
バラエティ専門放送作家としては彼の開き直りは大歓迎。気が向いたら是非また出てほしい。
