向田邦子賞に「モコミ」の橋部敦子氏

「向田邦子賞」を受賞した脚本家の橋部敦子氏=東京・渋谷
「向田邦子賞」を受賞した脚本家の橋部敦子氏=東京・渋谷
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 「第39回向田邦子賞」が6日、発表され、ドラマ「モコミ~彼女ちょっとヘンだけど~」(テレビ朝日系、2021年1月23日~4月3日放送)を手掛けた橋部敦子氏(54)が受賞した。都内で橋部氏が出席し会見が行われた。

 「モコミ-」は、石や植物、ぬいぐるみなどの気持ちが読み取れる繊細な感覚を持つ少女・モコミ(小芝風花=23)を主人公に描いたホームドラマ。選考委員の脚本家・池端俊策氏(75)は「今非常に混濁した世の中で、読んでいてホッとするような作風。人物の描き方も安定していて、筋の一本通った作品」と評価した。

 橋部氏は受賞に「胸がいっぱいで言葉が出てこない」と喜びの言葉。同賞は3度目のノミネートで初受賞で、「先日、部屋の片付けをしていたら、『モコミで向田邦子賞を獲る』と書いたメモが出てきた」と笑顔で明かした。主演の小芝にも「もともと信頼できる役者さん。30分のドラマだったので展開が早かったりもっとじっくり見せたい場面もあったと思うが、お芝居で埋めて下さった。繊細な感覚が画面越しに伝わってきた」と感謝した。

 また、4日に死去した脚本家の橋田壽賀子さんをしのび、「16年前に『橋田賞』を頂いた。そのとき、『あなたは明るいから大丈夫よね』と声を掛けて下さって」と述懐。「当時はその意味が分からなかったんですが…。脚本家をやっていれば、つらいこともありますけれど、その言葉を思い出すと大丈夫に思えるというか。これからもその言葉は残っていく言葉だと思っています」と涙でたびたび声を詰まらせながら、言葉を紡いだ。

 橋部氏は1966年生まれ、愛知県名古屋市出身。主なテレビドラマ脚本に「僕の生きる道」「僕と彼女と彼女の生きる道」「僕の歩く道」(いずれもフジテレビ系)の“僕シリーズ”や、「A LIFE~愛しき人~」(TBS系)、「僕らは奇跡でできている」、「知ってるワイフ」(いずれもフジテレビ系)など。

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