麻生氏が謝罪 松本氏、夜の銀座クラブ滞在で 公明・山口代表も
自民党麻生派の松本純国対委員長代理が、新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言再発令中に東京・銀座のクラブを訪れていた行動について28日、麻生太郎副総理兼財務相が謝罪した。
収まらない批判の声に、派閥の長である麻生氏が、謝罪に追い込まれた。麻生氏は自民党麻生派会合で、同派の松本氏が、18日に銀座のクラブなどをはしごした行動について「今般の松本純の行動につきまして、甚だ不適切。私の方からもおわび申し上げる。大変、ご迷惑をお掛けして申し訳ございません」と謝罪した。
日本テレビ系「ニュースevery.」などでは、マスク姿の麻生氏が苦々しい表情で頭を下げる様子や、会合の司会を務めた松本氏の表情を放送した。
また公明党の山口那津男代表も党会合で、22日深夜に銀座のクラブを訪れていた遠山清彦幹事長代理の行動を陳謝。遠山氏を厳しく注意したと明らかにした上で「わが党からこうした振る舞いをする議員を出し、国民の皆さまに党を代表して心からおわび申し上げたい」と述べた。
緊急事態宣言のさなかの自民、公明の党幹部の不祥事が週刊誌報道で明るみに出たことは、新型コロナウイルス特別措置法と感染症法の改正案を巡る与野党協議にも影響を及ぼした。入院拒否の罰則の是非が焦点となっていたが「銀座のクラブに行っても議員は謝罪のみ。国民には罰則。国民の理解を得られると思うのか」(共産党・小池晃書記局長)など非難の大合唱に。与党は白旗を揚げ、刑事罰の全面撤回をのまざるをえなかった。