カープ奪首ならず 坂倉が九回粘打もあと一歩 阪神・大竹に昨季から7連敗… 新井監督は攻撃陣の粘り評価

 9回、中前タイムリーを放った坂倉を出迎える新井監督(撮影・市尻達拡)
 9回、中前へ適時打を放つ坂倉(撮影・立川洋一郎)
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 「広島1-2阪神」(22日、マツダスタジアム)

 勝てば今季初の首位浮上だった広島は阪神に競り負け、ゲーム差を1・5に広げられた。2点を追う九回に抑えの岩崎を攻めて1点差に迫ったが、あと一歩届かなかった。打線は八回まで無得点。相手先発・大竹にはこれで昨季から7連敗となり、苦手意識を払しょくできなかった。連勝は4で止まったが、仕切り直して23日の一戦でカード勝ち越しを狙う。

 土俵際まで相手を追い詰めたが、最後は振り切られた。土壇場の九回は1点差に詰め寄り、なおも2死満塁と一打サヨナラの好機。球場のボルテージは最高潮に達したが、代打・松山が二ゴロに倒れてゲームセット。昨年7月27日以来となる首位浮上を逃したが、新井監督は「あとちょっとのところまでね。みんな絶対にあきらめないという、いい攻撃ができたと思います」と攻撃陣の粘りを評価した。

 4連勝中の勢いで天敵の牙城を崩しにかかったが、相手にひねられた。大竹には四回まで一人の走者も出せず、もどかしい展開が続いた。2点を追う五回に先頭・小園がチーム初安打の右前打。続く末包が詰まりながら中前にしぶとく落とし、この試合初めてのチャンスをつくった。しかし後続が寸断されて無得点。本塁が遠かった。

 大竹の直球は130キロ台中盤。それを両サイドに投げ分けられ、チェンジアップや100キロに満たないスローボールでアクセントを加えられた。指揮官は「真っすぐにしても抜いた真っすぐとかね。全て(変化球は)縦横にあるけど。一番は緩急かなと思う」と封じられた要因を分析した。

 相手左腕とは8日以来の対戦。その際は中村健がソロを放つなど4安打だった。朝山打撃コーチは「今日はなかなか的が絞りにくかった。(前回から)向こうも配球を変えたりして、まあまあ広めに(ストライクを)取られていたので。コントロールが生命線の投手にワイドに取られると、なかなか難しい」と振り返った。

 七回は再び無死一、二塁と反撃ムードが漂うも、2戦連続で本塁打を放っていた末包が詰まった一飛。末包本人は「高めに浮いてきた球に対して、もっと振れれば良かったなと。ちょっとチャンスを広げにいこうという気持ちもあり、どちらかというと軽打を狙ったので。そこに関して、もったいなかったなと思う」と凡退に唇をかんだ。

 7回無失点の好投を許し、大竹にはこれで昨季から9試合で7連敗。対戦防御率は0・60となった。次回こそ、年をまたいで並ぶ黒星を白星に変えたい。連勝はストップしたが、最終回の攻撃は必ず次戦につながる。2カード連続勝ち越しへ、カープらしい全員野球で昨季王者に襲いかかる。

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