阪神・大山 プロ8年目通算500打点、球団生え抜き最速タイ 先制V撃&千金犠飛で堅首

 「広島1-2阪神」(22日、マツダスタジアム)

 4番が救った。阪神・大山悠輔内野手(29)が初回に通算500打点となる決勝の左前適時打。8年目での達成は球団生え抜きでは田淵幸一、掛布雅之、岡田彰布と並んで最速となった。三回にも右犠飛を放ち、全2得点をたたき出して1点差勝利に貢献。チームは2位・広島との首位攻防第2ラウンドを制し、首位をキープした。

 節目の数字に到達しても、表情を変えることはない。大山は猛虎の歴史にその名を刻んだが、まだシーズンの途中。主砲の胸に、満足の言葉はなかった。

 「(記録よりも)勝ったことが一番なんで。勝ててよかったですし。打点というところはチームの勝敗に直結するところなので。一つ一つ積み重ねていきたいですし、何とかチームに貢献できるようにと思って一試合一試合やっていきたい」

 負ければ首位陥落の一戦。4番のバットが流れを呼び込んだ。初回。先頭の近本が右翼線二塁打を放った後、中野と森下はともに飛球で走者を進められず、迎えた2死二塁。大山は2ボールから森下の内角へのカットボールを捉えた。

 ライナーが左前で弾む。10打席ぶりの安打が先制適時打。これが通算500打点となった。

 プロ8年目での到達は田淵幸一、掛布雅之、岡田彰布に並んで球団生え抜き最速タイだ。891試合目での到達は、岡田(現監督)の910試合を上回った。

 「通過点とかではなくて、目の前の一試合。今日は今日で終わりましたし。しっかり反省しないといけない。明日どうするか。そこに向けていい準備をしないといけない」

 個人の記録よりも優先するのはチームの勝利。1点リードの三回1死二、三塁では右犠飛。通算501打点目は価値ある追加点となった。五回1死一、三塁では四球を選び満塁機を演出。得点にはつながらなかったが、勝機を高めるために打席での仕事に徹した。

 主砲が打てば、チームの勢いは増す。大山も自身の立場は理解している。昨季は全試合で4番を務め、今季も強い覚悟で重役を背負う。「いろいろと考えている間に朝になってるなんてこともありました」と悩み、苦しむ日もあった。今季は打撃不振でスタメン落ちや5番も経験。それでも再び主軸に戻り、勝負強さを発揮している。

 チームは大山がたたき出した2点を守り切って1点差で勝利。広島との首位攻防第2ラウンドを制して首位をキープした。球団史上初の連覇へ向けて、背番号「3」の大きな背中がチームをけん引する。

 ◆阪神生え抜き選手の通算500打点 プロ8年目での到達は田淵幸一、掛布雅之、岡田彰布に次いで大山が4人目で最速タイ。試合数では田淵の797試合、掛布の840試合についで大山の891試合で岡田は910試合だった。球団生え抜き選手の通算500打点到達プロ年数は今岡誠=9年目、鳥谷敬=9年目、新庄剛志=10年目、藤田平=11年目、藤村富美男=12シーズン、金田正泰=12シーズン(藤村と金田の1936~38年は2季制)、佐野仙好=13年目、桧山進次郎=13年目、遠井吾郎=14年目。なお、試合数では藤村が49年終了時で754試合、529打点。

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