読テレ「ten.」の不適切取材 BPO「放送倫理違反あった」“人権侵害”と物議
放送倫理・番組向上機構は10日、都内で会見し、読売テレビが今年5月10日に放送したニュース番組「かんさい情報ネットten.」(月~金曜、後4・47)内のコーナーでの性別を探る取材について「放送倫理違反があった」と発表した。
当該放送は、店の常連客の性別が分からないという女性の悩みを解決するというもので、お笑いコンビがその人物から恋人を聞き出したり、胸の辺りに触れたり、健康保険証を確認したりしていた。放送当日、スタジオ出演していたコメンテーター・若一光司氏(69)は「許しがたい人権感覚の欠如」などと激怒。視聴者からも、賛否両論の声が寄せられていた。
委員長の神田安積氏は、性的少数者の人権や当事者の社会的困難への配慮が特に議論されている時代を説明した上で、「もっとも過敏であるべき放送が、著しく配慮を欠くやり取りを放送した点で看過できない問題がある」とコメントした。