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日本、ロシアに完敗で五輪決められず…

 第2セット、ポイントをとられコートにうずくまる日本選手たち(撮影・出月俊成)

 「バレーボール五輪世界最終予選兼アジア予選女子大会第6日」(26日、東京体育館)

 世界ランク3位の日本は同6位のロシアに0‐3(22‐25、20‐25、20‐25)で完敗し、4勝2敗の勝ち点11で4位に転落。3大会連続の五輪出場は最終日に持ち越しとなった。5位タイとの勝ち点差は2で日本の優位は変わらないが、結果次第では00年シドニー五輪以来、五輪出場を逃す可能性も浮上してきた。日本は3位までに入るか、4位以下でもアジア最上位になれば五輪行きが決まる。

 これが世界の壁なのか…。五輪出場に王手をかけて臨んだ10年世界選手権覇者ロシアとの大一番は、なすすべなく完敗。「最後はロシアの高さにやられてしまった」と、真鍋監督。目標としてきた“1位通過”は消滅し、3大会連続の五輪切符獲得は、最終日に持ち越しとなった。

 日本の持ち味を出しても、勝てなかった。今大会に向け、力を入れてきたサーブでは、ロシアの1本をはるかにしのぐ12本のエースを記録。武器であるレシーブでも、リベロの佐野を中心に見せ場は十分にあった。

 しかし、肝心のラリーで点が取れなかった。ダブルエースの木村、江畑がそれぞれ16点を挙げたが、スパイク決定率は木村が27%、江畑が34%とロシアの高さのあるブロックの網にことごとく掛かった。「追いついてもブロックに掛けたり、自分たちのミスで点が取れない場面が多かった。ブロックの高さに、打つ瞬間に迷いが出てしまった」と、木村は敗戦の責任を背負い込んだ。

 この敗戦で五輪出場は、風雲急を告げてきた。最終日、現在、5位のタイが第1試合でキューバに2セット奪われたその時点で日本の五輪が決まる。しかし、タイがキューバにストレートか3‐1で勝ち、日本がセルビアに1‐3かストレートで負ければ、00年シドニー五輪以来、夢舞台出場を逃してしまう可能性が出てきた。

 圧倒的優位な自国開催で、五輪を逃すわけにはいかない。真鍋監督は「3年間、この日のためにやってきた。ベンチ外を含め、17人の選手とスタッフ全員で団結して頑張りたい」と、気持ちを引き締め直した。“火の鳥ニッポン”は、窮地から蘇(よみがえ)ることができるか‐。

(2012年5月27日)

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