中学横綱&16歳で幕下昇進、元怪物が22歳で新十両!時不動「本当に辛い長い道のり」伯乃富士、琴栄峰ら同い年追いかける【大相撲】
日本相撲協会は29日、IGアリーナ(名古屋市)で秋場所(9月13日初日、両国国技館)の番付編成会議を開き、丹治(20)=本名・丹治純、福島出身、荒汐=と時不動(22)=本名・吉井虹、静岡出身、時津風=の新十両、生田目(24)=本名・生田目竜也、栃木出身、二子山=の再十両を決めた。
時不動がついに壁を破った。西幕下2枚目で臨んだ名古屋場所、七番相撲は十両の栃大海に敗れ4勝3敗。「うれしいです。最後の一番、勝っていれば確実だったんですけど。上がれるのかドキドキしながら過ごしてました。もう4回目5回目ぐらいの上位での挑戦だったので、ここで決めなきゃと気合も入っていました」と語った。
中学相撲で日本一に輝き、準優勝の大辻(高田川)とともに中卒で入門。16歳だった2020年名古屋場所は新幕下で臨み“吉井世代”と呼ばれるホープだった。それから6年。同学年の伯乃富士、琴栄峰、若ノ勝は幕内で活躍し、大辻にも新十両で先を越されていた。入門からの歩みを「後から入ってきた同級生にも追い抜かされ、悔しい思いもあった7年半だった。とりあえずスタートラインに立てて良かった」と感慨深そうに語った。
転機は今年夏場所で時不動にしこ名を変えたことだった。今年2月、あと一歩が届かない現状に、師匠の時津風親方(元幕内土佐豊)からすすめられた。その後、時不動にとって中学時代の恩師が、道場訓の「不動心」から「不動豊」を考案。しかし、時津風親方は3月場所で幕下最下位格付け出しでデビューした木下優希のしこ名を「不動豊」と決めていた。
時津風親方は「すごくかぶったので、豊がダメだから時を付けて、時不動になりました。同じタイミングで考えていたことが一緒だった」と明かした。
時不動は「四股名を変える前も頑張ってたんですけど、十両に上がって変えるはずだったんで、ちょっと悔しかった。幕下で自分が足踏みしちゃってるから、仕方なくじゃないですけど、変わってしまった。自分も十両で変えたかった。悔しい気持ちが、自分に火をつけたのかなと思う」と関取への原動力にした。
苦しかった6年間の幕下生活。「上位の壁にぶち当たって、だんだん何がダメなんだろうなと、自信がなくなっていく時期があった。本当に辛い長い道のりでしたね。数字より長く感じましたね」と振り返った。不動豊に間違えられることがあるというが「気に入っています」と語った。
時津風親方からは「メンタルの部分でもしっかりしてきた。我慢できる相撲も増えてきた」と期待された。
178センチ、173キロ。前傾で左前まわし取って前に出る相撲が理想という時不動。「本当に苦しくて、7年半という数字的なものより自分は長く感じた。下積みが長かったからこそ、もう二度と落ちたくない気持ちは誰よりもある。その気持ちを忘れずに頑張っていきたい」と誓った。
