曙さん急逝 若乃花・貴乃花兄弟が追悼「ハワイの木の下でまた会おうね」「百折不撓の人生観。身を楽にして安らかに」

 堂々とした土俵入りを披露する曙さん=2000年9月
 1993年大相撲名古屋場所千秋楽で、優勝決定戦となる巴戦に向かう(左から)横綱・曙、大関・貴ノ花(当時)、関脇・若ノ花(当時)
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 大相撲で史上初の外国出身横綱となり、格闘家としても活動した元横綱曙の曙太郎(あけぼの・たろう)さんが4月上旬、心不全のため死去したことが11日、関係者の話で分かった。54歳で早すぎる別れに、ライバルの若乃花・貴乃花兄弟もショックを隠せなかった。また、多くの大相撲、プロレス、格闘技関係者が哀悼の意を表した。

  ◇  ◇

 あまりにも早すぎる同期生の死。1988(昭和63)年3月、一緒に初土俵を踏み、花のロクサン組と呼ばれ競い合い、横綱まで上り詰めた若貴兄弟が曙さんを悼んだ。

 3代目若乃花の花田虎上さんは、11日に自身のブログを更新。

 「突然のことに送り出す言葉が全く見つかりません。(中略)歳を取ったらハワイの木の下で同期生皆んなで会おうと曙と話していた。その約束も果たせずただただ寂しいです。ゆっくり待ってて。ハワイの木の下でまた会おうね。会いにいくね(原文まま)」と心境をつづった。虎上さんは入院中だった曙さんを見舞ったことがあり、再会を期していたという。

 また、貴乃花光司さんも同日、所属事務所を通じてコメントを発表し、曙さんの急逝を悼んだ。

 「哀悼の意を表します。数々の闘いの思い出がありますが、相撲教習所に半年間通った頃の稽古の思い出が出てきます」と回想。さらに「百折不撓(ひゃくせつふとう)の人生観だったと思いますが、これからは身を楽にして安らかに」と結んだ。

 曙さんは生前、「自分がこれだけ有名になれたのも若乃花さん、貴乃花さんがいてくれたから。2人にはすごく感謝している」と語っていた。お互いを認め合い、高め合ってきたライバル物語が静かに幕を閉じた。

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