瀬古リーダー MGC選考方式は「悪いシステムではない」 次回ロス五輪選考でも採用へ前向きも「男子は思っていたような選手がもう1人入ってほしかった」「あんまりいうと怒られちゃう」

 「名古屋ウィメンズマラソン」(10日、バンテリンドーム発着)

 パリ五輪最終選考会を兼ねて行われ、2時間18分59秒の日本記録を持つ前田穂南(27)=天満屋=が残り1枚の五輪切符を獲得し、2大会連続の五輪切符を獲得した。前田の日本記録突破者が出なかったため、五輪代表が確定。男女各3人の五輪代表が出そろった。

 21年東京五輪に続いて、マラソンの五輪代表選考にはMGCで上位2人を一発選考し、残りの期間で設定記録突破者の最上位者が3枠目を獲得する“MGC方式”が採用された。

 レース後に日本陸連が記者会見を行った。28年ロサンゼルス五輪に向けて、今後もこの選考方式をとるかについて質問が及ぶと、瀬古利彦ロードランニングコミッションリーダーは「強化の方が決める話で、僕はあーだこーだ言えない立場ですけど」と前置きしつつ、「せっかくわれわれが作ってきて、現場の人たちもうわさ話ですけど、この方法がいいと聞いている。悪いシステムではないと思っている。アップデートしてつくっていければ」と前向きな意見を述べた。

 高岡寿成シニアディレクターは「非常によい仕組みとして感じている。前回の検証はコロナの影響で検証できませんでしたし、今回はパリを見ないと言えないと思う。ただ、この仕組みを含めて、結果を残せる仕組み。そういったものであるなら今後もやっていった法がいいという意見が多く出ると思う」と総括した。

 ただ、昨秋のMGCは冷たい雨に見舞われたことで、猛暑が想定されるパリ五輪の気候とは程遠い中での選考レースとなった。選考方式について『優・良・可』で問われた瀬古リーダーは「MGCは大雨でわれわれが思っている夏の大会とは程遠くなってしまった。MGCだけでいうと、きてほしいなという選手がうまくいかなかったり途中でやめたりあった」と本音をのぞかせた。「男子は…あんまりいうと怒られちゃうから」と苦笑いで前置きしつつ、「僕の意見ですよ、『良』ぐらい。『優』まではいかなかった。思っていたような選手がもう1人入ってほしかった。女子は『優』じゃないですか、(MGC優勝の)鈴木優花っていうぐらいですから」とジョークも交えて話した。高岡シニアディレクターは「限りなく100点に近い」と評価していた。

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