「バレーボール女子・世界選手権・準々決勝、日本２－３ブラジル」（１１日、アペルドールン）

　準々決勝が行われ、世界ランキング６位の日本は、同２位で昨夏の東京五輪銀メダルのブラジルに２－３（２５－１８、２５－１８、２２－２５、２５－２７、１３－１５）で逆転負けを喫した。１２年ぶりの４強入りはならず、最終成績は５位となった。

　フルセットの熱戦もあとわずかに届かなかった。東京五輪代表の石川真佑（２１）＝東レ＝らの活躍で第１、第２セットを連取したものの、ブラジルが意地を見せ第３、第４セットを奪われた。迎えた最終セット。山田二千華（２２）＝ＮＥＣ＝のブロックなど要所で食らいつき、一進一退の攻防を繰り広げたが、最後は１０－１０から３連続得点を許し、競り負けた。

　エースで主将の古賀紗理那（２６）＝ＮＥＣ＝は第３セット中盤や、サーブのワンポイント起用で出場。「コートでもベンチでも、チームの一体感が伝わってきた。自分たちも強い相手に向かっていくんだ、という気持ちが前面に出せた試合ができたのかな」と振り返った。

　今大会の１次リーグでは古賀が負傷して一時離脱した。ただ、その中で石川など若手が活躍。エースを欠く中でも９月３０日には、ブラジルを４０年ぶりに撃破して歴史的勝利を挙げた。古賀は大会を振り返り「最初の試合に比べてチームの成長がすごい。それぞれの役割をそれぞれがしっかり果たすところが、チームとしてできたのはここまで勝ってきた要因。自信を持っていきたい」と手応えを語った。

　今シーズンは終了し、来年からは２４年パリ五輪へ向けた戦いが本格化する。２０２３年９月には五輪選考トーナメント３大会が行われ、上位２チーム計６チームが出場権を獲得できる。「今年よりもさらに来年の方がプレッシャーもあって大変な試合が続く。今年得た課題、チームでできたことをさらに成長させられるように。チームとして勝つことが日本は大切。来年の五輪予選は一番大事なので、またチーム一丸となって戦えるように私個人も頑張っていきたい」。敗戦を糧に、次は夢舞台でメダルを目指す。