柔道・斉藤立 全日本王者“初戦”で貫禄勝利も「今日は国士舘の斉藤」団体日本一へ闘志

 「柔道・東京学生優勝大会」(29日、日本武道館)

 男子1部は、体重無差別の7人制団体戦で争われた。男子100キロ超級で世界選手権(10月・タシケント)代表に選ばれている斉藤立(3年)は国士舘大の一員として2試合に出場し、いずれも一本勝ちで貢献。チームは決勝で東海大に1-2で惜敗し、2位だった。

 五輪王者の故斉藤仁さんを父に持つ20歳は、4月の全日本選手権優勝後、初の実戦に臨んだが、その試合でひざを痛めていた影響で十分な練習を積めてなかったといい「ぶっつけ本番だった」。それでも技の破壊力は十分。初戦の帝京科学大戦は横四方固めで一本勝ちすると、準々決勝の明大戦は攻めあぐねる時間帯もあったが、大外刈りで投げ切って一本勝ちした。

 万全ではないものの気迫で勝利をつかみ、「今日は全日本王者とかではなく(一学生の)国士舘の斉藤として(相手に)向かっていこうと。泥臭くてもいいから勝つ気持ちで戦った」。きっちり役割を果たし、「100%(の調子)じゃなくても、寝技とかできることをやって勝てたのは良かった」と汗を拭った。

 斉藤は準決勝、決勝は出場せず、畳の外から仲間を応援した。あと一歩で優勝はならなかったが、吉永慎也監督が「斉藤立に頼らないようにしないといけない」と強調するように、高橋翼(3年)、主将の熊坂光貴(4年)らがポイントゲッターとして躍動。強豪の明大に4-0で圧勝するなど、チーム力の充実ぶりを示した。

 6月の全日本学生優勝大会(日本武道館)に向けて、2007年大会以来15年ぶりの日本一も見据えるだけに「今日は反省点もあるが、力はついてきている。今年こそは何が何でも優勝しないといけない」と吉永監督。斉藤も「またとない(優勝の)チャンス」と闘志を燃やし、個人での世界一とともに悲願である団体日本一に向けて「まずはケガをしない体づくりを継続してやっていくことが課題。しっかり練習を積んで、目標の試合にピークを持っていけるようにしたい」と巨体を奮わせた。

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