柔道・井上康生監督、落選選手思い涙「彼らの思い持って戦わないといけない」

 全日本柔道連盟は27日、都内で強化委員会を行い、男女各6階級の東京五輪代表12選手を内定した。2016年リオデジャネイロ五輪の男子73キロ級金メダリスト、大野将平(28)=旭化成=は、日本男子で4人目となる五輪連覇へ「真っ暗なところで一筋の光を見つけるために歩んでいる。自分の道を歩んでいく」と強い覚悟を口にした。

 夢舞台への切符を手にした者の影で、多くの敗者が生まれた66キロ級を除く6階級の代表を決めた男子の井上康生監督(41)は、4年間の激しい代表選考を回顧し、落選した選手たちを思い、男泣きした。

 「今はギリギリで落ちた選手たちの顔しか浮かばない」と唇をかみ「60キロ級の永山、73キロ級の橋本、海老沼、81キロ級の藤原、90キロ級の長沢、村尾…(言葉に詰まる)。100キロ級の飯田や羽賀、100キロ超級の影浦。本当に全てを懸けて戦ってくれた」と敬意を示した。その上で「彼らの思いもしっかり持った中で、日本代表として責任を持って戦わないといけない」と指揮を執る自身と、選ばれた選手たちに向け、自覚を求めた。

 56年ぶりの自国開催の夏季五輪。“お家芸”として、金メダル量産の期待を担う。涙を拭い「一番やってはいけないことだった。申し訳ない」と前を向いた康生監督。東京の地に日の丸を掲げるための戦いが始まる。

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