向翔一郎 阿部詩の隣で「阿部一二三です…」つかみあいさつで“技あり”

 柔道男子90キロ級で世界選手権銀メダル獲得の向翔一郎(23)=ALSOK=が22日、都内で行われた全国少年大会で特別ゲストとして技の披露を行った。“らしさ”は全開。冒頭のあいさつでは、ともに講師を務めた女子52キロ級世界女王の阿部詩(日体大)の隣で「どうも、阿部一二三です…」と奇襲し、会場は爆笑。つかみで「技あり」をとった向はガッツポーズした。

 技披露では近年得意としている、しゃがみ込む低い背負い投げ(少年規定に合わせて片膝を立てて)を披露した。ただ、技の説明時には「最終的にはガッとやってペッと入る」と、長嶋茂雄さんばりのオノマトペを用いてコツを伝授。「結局そう(感覚)なんですよ。技って」と教える難しさを明かしつつ、「(子供が)こういう技もあるんだなというのを見て、自分で入り方を研究していく方が自分のものになると思う」と、試行錯誤しながら自己流にアレンジすることが大切だと説いた。

 世界選手権では大きくアピールしたが、世界一まであと一歩のところで詰めの甘さに泣いた。次戦のグランドスラム大阪(11月22~24日)では海外勢だけでなく、リオ五輪王者のベイカー茉秋ら日本のライバルとのマッチアップも予想される。「今戦わなければいけない人と戦わないといけないし、避けては通れない場所。執念を持って、何としても勝ちたい」と闘志を燃やしていた。

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