吉田沙保里が引退 36歳霊長類最強女子ついに決断 強さ明るさで人気競技化に貢献

 金メダルに喜びのキスをするアテネ五輪の吉田沙保里=2004年撮影
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 レスリング女子で五輪3連覇を達成し“霊長類最強女子”と称された吉田沙保里(36)=至学館大職=が8日、現役引退を表明した。自身のツイッターで「33年間のレスリング選手生活に区切りをつけることを決断いたしました」と報告した。12年ロンドン五輪後には国民栄誉賞を受賞。レスリング界きっての国民的スターとなった第一人者がマットを去る。10日に都内のホテルで記者会見を行い、正式に報告する。

 女子レスリングの象徴だった吉田がついにマットを去る決断をした。ツイッターなどのSNSで、02年から15年までの五輪&世界選手権16連覇の金メダルとリオ五輪の銀メダルを並べた写真を投稿するとともに「33年間のレスリング選手生活に区切りをつけることを決断しました」と現役引退を表明した。

 五輪4連覇を逃したリオ五輪後は休養に入り、選手兼任で日本代表コーチを務めていた。取材に対して吉田は「第二の人生も明るく楽しく笑顔で頑張りたい」とし、今後も代表コーチを続ける意向を示した。また、この日は都内の日本レスリング協会を訪問。関係者によれば、吉田は笑みを浮かべながら「引退することにしました」と晴れ晴れしく報告したという。

 レスリングを始めたのは3歳。父栄勝さん(14年に死去)が自宅で道場を開いていたため問答無用でマットに上がった。中学生の時には左腕を骨折していたにもかかわらず試合に強行出場を命じられるなどスパルタ教育を受けたが、練習漬けの生活で世界一の高速タックルを体得。また、中京女子大(現至学館大)では栄和人氏の指導で才能をさらに開花させた。

 02年から15年までは五輪3連覇を含む世界大会16連覇を達成。同12連覇のアレクサンドロ・カレリンを超えて「霊長類最強女子」と呼ばれた。個人戦では01年の全日本選手権で山本聖子に敗れて以来、16年リオ五輪決勝で敗れるまで206連勝という偉業も成し遂げた。

 記録だけではない。最大の功績は、唯一無二の明るいキャラクターでレスリングを世間に親しみやすいものに押し上げたことだ。五輪3連覇を達成した12年にはレスリング界初の国民栄誉賞も受賞。ALSOK所属時代には、目からビームを放つCMなどでも話題を呼んだ。

 リオ五輪金メダルの登坂絵莉、川井梨沙子、土性沙羅をはじめ、誰もが吉田に憧れ、吉田の背中を見て強くなった。東京五輪でその勇姿を見ることはできないが、霊長類最強の遺伝子は脈々と受け継がれている。

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