東海大を初Vに導いた“黄金世代”伏兵の下克上 小松「3、4年で活躍しようと」

8区を走った東海大・小松陽平(中央)は会見中カメラをじーっと見つめる。左は7区の走者・阪口竜平、右は9区の走者・湊谷春紀=東京都千代田区の読売新聞東京本社前
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 「箱根駅伝・復路」(3日、神奈川県箱根町芦ノ湖駐車場~大手町)

 東海大が悲願の初優勝を果たした。大会17校目の優勝経験校で、青学大の5連覇と、史上初となる2度目の3冠を阻止した。総合タイムは10時間52分9秒だった。2位は青学大、3位は東洋大だった。東海大は“黄金世代”における伏兵の激走が、悲願の初戴冠につながった。

 トップを行く東洋大と4秒差でタスキを受けた8区の小松陽平(3年)は、すぐに追いつくと、冷静に東洋大の1年生・鈴木の背後にピタリ。時折、相手の顔色をうかがいながら「相手がキツいところで仕掛けよう」と作戦を立てた。じわりじわりと重圧を掛け続けると、14キロ過ぎからの上り坂で一気に圧巻のスパートで逆転。逆に51秒のリードを奪って9区へつないだ。

 走破タイム1時間3分49秒は、97年大会の古田哲弘(山学大)の持っていた最古の区間記録(1時間4分5秒)を22年ぶりに更新する快走だった。

 東海大の現3年生は、15年の全国高校駅伝「花の1区」における上位6人中5人が入学。“超高校級”の証しである5000メートル13分台が3人もいた、きら星のごとき世代だ。そんな中で、小松、そしてアンカーでゴールテープを切った郡司は脇役的な存在だった。「僕は高校時代は14分20秒。1、2年で力を蓄えて、3、4年で活躍しようと思っていた。僕と郡司は(世代の)上のやつらを食っていこうしてた。活躍できてうれしい」。

 同チームの同世代内の中での下克上を達成し、小松は大会MVPにあたる金栗四三杯も獲得。天賦の才を持つ者たちと切磋琢磨し身につけた力が、これまでの東海大に足りなかった“強さ”を加えた。

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