貴景勝「迷いはない」元貴乃花親方の大恩を胸に再出発 東小結から関脇その上目指す

千賀ノ浦部屋の看板を手にする貴景勝
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 日本相撲協会は29日、九州場所(11月11日初日、福岡国際センター)の新番付を発表し、貴乃花部屋の消滅により千賀ノ浦部屋に転籍となった東小結貴景勝(22)が福岡県糟屋郡篠栗町の宿舎で師匠・千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)とともに会見し新たな出発を切った。新天地での活躍こそが元貴乃花親方の恩に報いること。自己最高位からまずは関脇、その上の地位を目指すことを誓った。

 貴景勝は新たな部屋で新たな師匠とがっちり握手した。ぎこちない笑顔に戸惑いものぞかせたが、過去を振り返っている暇はない。

 「千賀ノ浦部屋の力士として頑張る。全部マイナスで考えることはない。隆の勝関と毎日稽古できるのもプラス。新しい環境もプラス」。会見では前だけを向く決意を語った。

 入門以来すべてを教わった元貴乃花親方。受けた大恩を「もちろんそれはある」と決して忘れはしない。新天地で活躍することが何よりの恩返しになる。

 番付は自己最高位の東小結。「どう番付を上げるかそれしか考えない」とキッパリ。「次に行きたいと思っている。そこに行かないと次はない」とまずは関脇、その先の地位ももちろん視野に入る。

 千賀ノ浦親方も「3人関取が増えた。申し分ない稽古ができる。みんなファイトが出る」と相乗効果に太鼓判。部屋で番付最高位となった貴景勝に「今の相撲に磨きをかけて番付を上がればいい。次は関脇。関脇の次を目指せるような貴景勝を見たい」と期待した。

 九州場所は16年に十両優勝、昨年は2金星を獲得し殊勲賞を獲得した好相性の地だ。「迷いはない。千賀ノ浦親方の下で頑張っていく」。22歳。覚悟をみなぎらせ新たな道を踏み出した。

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