広島戦力外も11・17トライアウトへ前向き 長谷部「状態が上がってきている感覚ある」 中村貴「下を向くより、次、頑張ろうと」

 広島は10月に入って、計13人に来季の契約を結ばないことを通告したと発表した。全員が現役続行を希望している。長谷部銀次投手(28)、中村貴浩外野手(26)も野球への情熱は消えていない。11月17日にバンテリンドームで行われるトライアウト受験にも前向きな姿勢を示しており、練習を続けていく。

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 1軍で通算10登板に終わった長谷部は悔しさを抱えながらも視線を前に向けた。「秋季練習を頑張ってきて状態が上がってきている感覚もある」とした上で、「トライアウトの方は受けようと思っています」と明かした。現在の状態に一定の手応えがあり、新天地を模索していく。

 広島には4シーズン在籍。2軍にいることが主だった。今季は1軍登板がなく、ファーム・リーグでは21試合の登板で0勝3敗、防御率9・86。「うまくいかないことの繰り返しだった。総じて苦しい1年になりました」と振り返った。

 22年度ドラフト6位でトヨタ自動車から入団。「2年目にプロ初登板させていただいた試合と、マツダ初登板は強く覚えている」という。プロ初登板は2年目の24年7月21日・阪神戦(甲子園)で1回無安打無失点だった。大アウェーのマウンドにも「やることは変わらないので」と動じることなく腕を振った。

 ファンには、「由宇練習場にもたくさんの方が足を運んでくださって声援を送ってくれたことがすごくうれしかった」と感謝。球団に対しては「大した結果も残すことができなかった。申し訳ないという気持ちが一番」と話し、唇をかみしめた。さまざまな感情が渦巻く中、ひとまずトライアウトに向けて準備を進めていく。

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 中村貴の脳裏に深く刻まれているのはプロ初出場した時の記憶だ。2023年5月19日・阪神戦(甲子園)。「お客さんも多くて、なんか楽しいっていうか…。この舞台で打ちたいっていう気持ちでやってました」。満員の観客の前でプレーする喜びを知った。

 直近2年は1軍出場がなく、今季はファーム・リーグでも83試合の出場にとどまり、打率・147、1本塁打、3打点。「悔しい気持ち」と不完全燃焼の思いを抱えながらも、「苦しかったですけど、それも人生かなっていう感じです」と受け止めた。

 22年度育成ドラフト2位で入団。ファームでアピールし、新人年の5月に支配下昇格を果たした。幸先の良い滑り出しを見せ、1年目は15試合の出場で6安打をマーク。若手のホープとして期待を背負ったが、プロの壁は厚かった。

 だが、野球への情熱は消えていない。8日のフェニック・スリーグ・日本ハム戦(天福)ではバックスクリーンへの2ランを含む4安打3打点の大活躍。「フェニックスぐらいからやっと自分の打撃ができてきた。下を向くより、次、頑張ろうと思っています」と気持ちを奮い立たせた。

 荷物整理のため、マツダを訪れた際には菊池から激励の言葉もかけられた。トライアウト参加にも前向き。熱い思いをバットに乗せ、新たな道を切り開く。

 ◆長谷部 銀次(はせべ・ぎんじ)1998年7月29日生まれ、28歳。愛知県岡崎市出身。184センチ、90キロ。左投げ左打ち、投手。中京大中京、慶大、トヨタ自動車を経て22年度ドラフト6位で広島入団。通算成績は10試合の登板で0勝0敗1ホールド、防御率6・57。母方の先祖に解剖学の「解体新書」で知られる杉田玄白。

 ◆中村 貴浩(なかむら・たかひろ)2000年4月9日生まれ、26歳。福岡県出身。身長177センチ、体重87キロ。右投げ左打ち、外野手。九州国際大付では1年夏に甲子園出場。九産大では3年秋に本塁打と打点王の2冠。22年度育成ドラフト2位で広島に入団し、23年5月に支配下登録。同年5月23日の中日戦でプロ初安打を記録。通算成績は26試合出場、58打数11安打、打率・190、0本塁打、6打点。

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