広島・辻 球団育成ドラフト出身初の勝利投手 五回3人斬り0封「慣れ親しんできた神宮で挙げられてよかった」

新井監督(右)に祝福されるプロ初勝利の辻(撮影・園田高夫)
5回1イニングを無失点に抑えた辻
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 「ヤクルト6(降雨コールド)8広島」(20日、神宮球場)

 大粒の雨に打たれる広島・辻大雅投手の顔に笑みが弾けた。左手で記念ボールをがっちりと握り、無数のフラッシュを浴びる。4年目で手にしたプロ初勝利。「支配下に上がっていつかは勝ちたいと思っていたので、正直うれしいです」と素直に胸の内を明かした。

 4-4の五回に2番手で登板した。先頭の岩田を二直に打ち取ると、続く長岡はチェンジアップで見逃し三振。最後は増田を右飛に封じ、1番から始まる打順を12球で三者凡退に片付けた。直後の攻撃で味方が4点の勝ち越しに成功。「マウンドを降りてからは、早く終われって気持ちで応援してました」と願いが届き、七回途中降雨コールドでチームは勝利。球団育成ドラフト出身投手で初の勝利投手となった。

 神宮球場は二松学舎大付時代に何度も登板した思い入れのあるマウンド。真っ赤に染まった左翼席からの歓声を背に受けながら、「慣れ親しんできた神宮で初勝利を挙げられてよかった」と、思い出の地に成長した姿を刻んだ。

 昨季からスクランブル登板を何度も任されてきたが、「苦ではない」と言い切る。その理由は「キャッチボールで1、2球投げたら肩ができる」と“中継ぎ向き”の左肩にある。この日は雨の中、ブルペンが屋外という過酷な条件がそろうも動じなかった。早めにキャッチボールを済ませると、登板直前まで屋根の下で待機。自身の特徴を最大限に生かしながら、救援陣を支えている。

 「この1勝に満足することなく、明日からも頑張ります」と辻。度胸満点の投球で、チームの勝利に貢献していく。

 ◇辻 大雅(つじ・たいが)2004年8月29日生まれ、21歳。神奈川県出身。182センチ、88キロ。左投げ左打ち。投手。二松学舍大付から22年度育成ドラフト3位で広島入団。25年7月に支配下登録。プロ初登板は同年8月2日・中日戦(マツダ)でリリーフ。150キロ超の直球が魅力。

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